週刊少年ジャンプ 08年 47号 感想
 実験的に文体を変えてみました。


 リボーン

 山本以外の連中は別に屠ってない! とか、
 お前もあの場から命からがら逃げ出したんだからいばるなよ! とか、
 各方面でブレイク中の幻騎士との対決でしたが、いや、これはリボーンの歴代バトルの中でも屈指の出来だったんじゃないかな。
 まずは奥儀であるイクスバーナーを囮に使った点ですが、これは対戦相手である幻騎士だけではなく、読者である我々に対してまで見事な迷彩と化しているのがナイスです。事前に基地内三ブロック壊滅を目にしていたこともあって、「体術で大きく劣るツナが逆転するにはイクスバーナーしかない!」という結論へ自然に誘導されました。
 そして、最もクレバーだったのはホロスコープによる幻影を間に挟んだことでしょう。
 弱めでいいとはいえイクスバーナーを放つにはタメが必要という設定上の制約があったのももちろんですが、これによって本命である白刃取りまで二重の罠が用意されましたからね。
 必然的にワンエピソード二十ページ弱へ大きな緩急が二回も盛り込まれているわけで、読んでいる側にとっては大変に刺激の多い一話になっているわけです。

 そして地味ながら、ツナがこれまでの連戦による疲れを見せているのも嬉しい所。
 最近の少年漫画だとスルーされることも多いスタミナ問題ですが、ダメージを負って戦力外状態の笹川兄や獄寺君といい、この世界のキャラにはちゃんと体力の概念があるよ。今後そういうのを癒すボックスが出てくるかもだけど(残った気力でできるかは不明だけど、大空属性のツナは笹川兄の自己治癒アイテムとか使えるし)。


 ナルト

 今週、ご意見番の二人が「好きにせい」と言い残して去っていったのは、「(ああ、こんな奴を火影にしたワシらが間違っていた。もうおしまいじゃ)好きにせい」という意味だと妄想。
 そのくらい、今週のツナデ様が言ってることはわけわかんなかったです。刹那・F・セイエイとタメを張れるよ。アンタ……。
 ああ、でもご意見番の二人にあってツナデ様たちが宿しているのは「信じる力」だというのは確かにその通りだと思います。
 ただし、その「信じる力」は頭に「妄」の字がつく。

・その頃のナルト
 以前のソロ修行は夜景だったこともあってパッと見では分からなかったんだけど、開発中の新技の正体は「飛び道具型螺旋手裏剣」でファイナルアンサーのようですね。ますますサスケの身が危ないです。早く新瞳術を開眼するんだ! 細切れにすらなれなさそうだぞ!
 しかしこれ、ペイン打倒へは直結しない技なのが残念だなあ。全員一か所にまとめて当てるとかすれば倒せるでしょうけども、せっかくジライヤが手掛かりを残してくれたのだから、もっと積極的にペインの弱点を推察し、それをつくための修行をおこなっても良かったかもね。
 ましてや、ナルトの得意技は「影分身」というペインの能力に似た要素のあるものなんだし。


 ブリーチ

「終わりだ……喰らえ雀蜂!」
「ぎゃああああああああああ! ……あ……あ? あの……何ともないんだけど?」
「ふっふっふ……雀蜂の能力は二撃決殺! 次の一撃を喰らえばお前は確実に死ぬのだ!」
「あのさ……あのさ……普通に刺せばよかったんじゃないの?」
「あ……」
 ↑来週の展開予想。
 雀蜂の能力を解説するには一発当てる必要があるため、まず確実に「普通に刺せよ」とツッコミたくなるものと思われる。
 いや、破面は肌が硬質化できるから始解もありっちゃありなんだけど、最近じゃ普通にスパスパ切られてるしなあ。


 トリコ

 残念! 第二次怪獣大決戦にはならず!
 バトルウルフが雌だってことは妊娠ネタでしょうし、こいつの子供が読み切り版みたくトリコの相棒になるで決まりっぽいですね。きっと、GTロボが母犬を殺すも奇跡的にお腹の子は無事だったとか、そういうオチでしょう。トリコが戦う動機になりますし。
 
 そして本編とはあまり関係ありませんが、トリコに乱入された観客の皆さんが逆に沸き立ってるのはグッドな描写だったと思います。
 実はトリコって、IGO関係者以外から賞賛されたりした描写は一度もありませんからね。各国のVIPが乱入を怒るどころか沸き立つことによって、彼がどれほどのヒーローであるかが改めて強調されたと思うのですよ。


 銀魂

 皆さんお察しの通り、今回のこれは超痛々しいことで有名なサスペンス映画SAWのパロディなわけですが、あの作品の逆転シークエンスに照らし合わせてみると、目に見えておかれている鍵はフェイクで、その鍵を置いている金庫の中に本物の鍵が入ってるんじゃないかな?
 それでも、犯人の言葉どおり「突き当りに」「鍵が置かれている」わけだしね。これはちょっと自信があるよ!


 ジャガー

 前回までのシリーズも相当に面白かったけど、今週のこれもかなりの高レベルで終始クスクス笑っていました。
 特に、(しかも ほとんど振りかぶらないで打ってくる 上手い人の打ち方だ!)の辺りは秀逸で、大げさな前フリから地味な攻防を開始するギャップからくる笑いと、本家ジェダイの華麗かつ無駄の多い動きを皮肉る笑いが、見事な配分でブレンドされていたと思う。


 アスクレピオス

 タバコを吸えば灰を足に落とし(これは僕もたまにやるけど……靴を通して熱が伝わるなんて葛西さんもビックリな超高温タバコなのか、それとも薄手の靴下みたいな靴なのか……)、少年が女医を振りほどけば橋の下からまっさかさま! 今まで窮地でも何でもない場面で二回死にかけたバズといい、間違いない! この世界はラックスティーラーが暗躍しまくっている!

 しかし、よく考えたら胸の手形がぱあああああっとなるお医者さん漫画でも目の前で偶然けが人が出たりする展開はあったと思うし、少年探偵なんて行く先々で死体の山を築いているし、これは人助けを主題とする作品の宿命といえるかもしれない。

 全然関係ないけど、軽くwikiで調べてみたところ眼鏡って13世紀くらいには発明されてたそうです。材料が材料だから、高級品ではあったと思うけどね。


 ハンター

 ブロヴーダさんは寝たふりかなー、寝たふりかなー、と思ったんだけど、普通に寝ちゃいました。ううむ、止めも刺せんかったし、今ひとつ煮え切らないぜ。
 
 しかし、しかしとして、キメラアント編最終決戦を描くにあたっては、今回のタコVSエビ(ザリガニ?)も必ず消化しなくてはならないシーンではあるんですよね。ハンターが目指す作風的にも。

 そんなこんなで、文字通りの消化試合だったわけですが、イカルゴの作戦そのものには一定以上の面白さがありましたし、来週以降のモラウ先生VSプフはしっかりと大筋にかかわってくるものですし、そちらに期待しましょうというところでしょうか。


 バクマン。

 ラストシーンで爆笑。
 いやさ、みんなこの漫画の恋愛描写とかを厨二病っていってるけど、これはもっと別の何かだと思うぜー。仮に「友達のために怒れるシュージンってカッコイイ……」だったとしても、いきなり家に押しかけてくるのは何かが違う。明らかに違う。ギアスでもかけられたのか、この娘たちは……。
 厨二にしたって、その前にもうちょっと踏むべきステップがあるはずだ……!

 あと、この漫画はどちらかというとシュージンが本気になりきれず足を引っ張っていくんじゃないかと思ってたので、サイコーが力不足だったという今週の展開はちょっとビックリしました。ビックリしただけで感心はしてない気がするけど。


 モンスターズ(読み切り)

 そういや、ジャンプで読み切りが載ったのは久しぶりだなー。

 で、本編の感想ですが、もう少し「タメ」にあたるシーンが欲しかったかなーと思います。設定がやや複雑なためか、キャラが特別な力を発揮したりしても周りのリアクションとかが無い(もしくは微小)なため、読んでる側はせっかくの見せ場でも余韻に浸ったりする暇がなく、非常にせわしない眼球の動きを強要されてしまうんですね。
 結果として、ひとつのエピソードとしてまとまっていることはまとまっているんだけども、立て板に水な感じでダダダダダーッと読者置いてけぼりで駆け抜けられてしまった印象をぬぐえないのです。

 改善案としては、最初の治療シーンに用いた八ページあまりをまるっと削除し、いきなり子供の依頼に乗らせて、その中で徐々に設定を明かす方式にする……とかかなあ。余裕ができたページをつかって、「タメ」にあたるシーンを作ると。
 序盤にインパクトのあるシーンを入れたいという狙いはわかるけど、メディアの性質上、漫画って結構最後まで読んでもらえるしね。
 序盤で何が何でも読み進める気にさせようというこの手法は、ちょっとライトノベル的に感じられた。

 つーか、ぶっちゃけた話として、バクマン。で最初にサイコーとシュージンが持ち込んだ漫画ってこんなだったんじゃね? と思った。説明台詞多いし。


 To LOVEる

許斐先生「主人公の対になる大阪人テニスプレイヤーの実力を描写したいな……よし、ひったくりを出そう!

長谷見&矢吹先生「小学生がコスプレする話を作りたいな……よし、ひったくりを出そう!

 同じ狂気を身に宿せし漫画家同士、この結論に至るのは必然であったのか……!
 正気にては大業ならず。困ったらひったくりである。

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by ejison2005 | 2008-10-21 01:23 | ジャンプ感想