週刊少年ジャンプ 08年 25号 感想
今週ちょっと短め。つーか、最近ずっと縮小傾向ですね。申し訳ない。
社会人になる前は、もうちょっと時間取れるかな~とは思っていたのですが、うはは、ちょっと無理でしたと。
今はきちんと基礎力を身に付けたい時期ですし、そこら辺はお許し頂ければ幸いです。
それでは、今週もジャンプ感想と参りましょう。


トリコ(新連載)
これはかつての読み切り時にも書いたことなんだけど、売春とかやってた島袋先生がカムバックしてきたことに対しては、皆さんそれぞれで思うところがあるとは思うんだ。
そこで僕の考えをあらかじめ述べておくと、「売春は良くないことだけど、島袋先生は法の裁きを受けたわけだし、個人的には気にしないよ。でも、『いやいや、俺は納得がいかないぜ!』という人の心情も理解できるから、そういった意見へ否定的にはならないよ」というところです。
ぶっちゃけた話、漫画の面白さと作者の人格は全く関係ないしね。

食べ物描写の数々
グルメ要素も含む以上、避けては通れない「食い物が美味そうに描けてるかどうか?」という問題ですが、これは島袋先生、すっげー頑張ったんじゃないかな。
正直な話、島袋先生の描くお料理はあんまり美味しそうには見えないんですけど、それを食す登場人物の表情やしぐさが最高に魅力的なんですよね。無茶苦茶美味そうに食ってる。
そんなわけで、冒頭数ページみたいな食事描写だけでもこの漫画には誕生した意味があると思うのです。読むと腹が減る。

局長
読みきり版では色々と難のある組織として描かれたIGOですが、今回登場した事務局長は意外と真っ当な人間として描かれていてビックリです。しかも真っ当なだけではなく、上に立つ人間として必要な程度には有能だという。
最初にメニューへケチをつけるシーンも、単に無理難題を吹っかけるだけではなく、きちんと対応策も講じて手を差し伸べてくれてますからね。確かに税金使って豪遊している組織ではあるでしょうけども、少なくとも今回に限ってはパーティーの規模に見合った料理を用意しようとしているだけなわけで、一人の仕事人として考えた場合、彼は普通に有能だと思うわけです。
コック長の小松を同行させた判断に関しては微妙なところですが、代わりの人材はいくらでもいそうなのと、小松の情熱を考えればアリなんじゃないかな。

トリコやトムのプロっぷり
有能そうな仕事っぷりといえば、この二人に関してももちろんそうですね。さりげない舳先の傾きで体重を計ったり、島に尋常でない事態が訪れていることを即座に察知したり、あまりにもスマートな仕事っぷりが非常に格好良いです。
当たり前ですけど、有能な人物がその実力を遺憾なく発揮するシーンというのは、それだけでカタルシスがありますね。

人生のフルコース
トリコがひたすらお仕事を果たしていくというのも、それはそれで大変魅力的ではあるのですが、やはりそれだと単発エピソードが淡々と続いていくだけの構成になってしまうため、読者を継続して引き付ける魅力にとぼしくなってしまいます。ですが、そこら辺はこの設定が上手く解決してくれるんじゃないかな。
トリコによるフルコースメニュー選定という縦糸を加えることにより、ゴール地点が決定したのが大きいんですよね。やっぱり、物語の最終到達点(主人公の目的)が分かっていると、読者としても主人公達の行動に共感しやすいですから。


ワンピース
「ロリロリの実」とか食べてそうな女性船長さんが思ったより友好的なファーストコンタクトを取ってくれたことにより、俄然、賞金首の皆さんへの興味が深まりました。これ、いきなり麦わら一味へ襲いかかって「グハハハハハ! 俺様の力を見せてくれるわ!」とか言い出してたらかなりげんなりしていたと思う。
この状況の何が面白いかって、やっぱりルフィと同等クラスの賞金首達が無闇に争わず、場合によっては共闘もやむなしという雰囲気を漂わせているところですね。
「主人公クラスの実力」という設定的に考えてそう簡単には脱落しなさそうな要素と、「でもポッと出」という漫画的に考えてアッサリ脱落しそうな要素がいい感じに拮抗しあっており、ワンピの決定的な不足要素だった緊迫感が滲み出ていて良いのです。


ナルト
どうでもいいことなんですけども、
「そしてイタチは決めたのだ。己の手で一族の歴史に幕を下ろすことを」
のコマに出てくるマダラが、男性器に見えて思わず噴き出してしまったのは僕だけでしょうか。
これ台詞とか消してナルトを初めて読む人に見せても、何が何だかサッパリ分からないことでしょう。卑猥な物体にしか見えないよ!

あと、「マダラが真実を語っているかどうか?」という点については、先週の感想にコメントを入れてくださったこうさんの考察が真相に近そうだったのでご紹介しておきます。

何気に今回のMVPかもしれない。マダラの嘘のつき方がなかなか上手い。
「復讐のための戦いを~」と言うシーンで九尾らしき姿が映っているし、うちは一族にしか九尾を使役できないなら勝手にやってきた九尾を退けることがうちは一族には出来たはず。
(勿論、万華鏡写輪眼の修得者がいなかった可能性もあるが、それなら容疑がかけられないはず。まあ、里の人間に曖昧な知識しかないならそうとも限らないが)
そんな事を考えずとも直感的に「いや、マダラだろ」と判るわけですが、話の文脈を見ると「里に残ったうちは一族にとっては紛れもなく天災」であり、サスケに反木の葉感情を植えつけるための情報には一切嘘がない。
これならマダラが首謀者だったとしても「木の葉がうちはを信じず、その結果一族が酷い目に合った」という点は紛れもない事実になる。


付け足すなら、「『天災としての九尾』が現れた際、マダラはそれを退ける力があったのに関わらず行使はせず、逆に利用してイタチを引き込む計略を練った」可能性がありますね。
そういうわけで皆さん、コメントでこうさんを称えてあげてください。


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ブリーチ
冒頭で、「火急である!」と叫んでいる山本総隊長が非常に面白かったです。常に後手を踏んでるこの人ですが、それは昔からのことだったのねん。
そしてそんな大急ぎの状況で、前回慌てながら出動したにも関わらず、律儀に会議へ出席する浦原さんも大した隊長だと思うのです。あんまりひよ里のこといたわってねェー!

変わり果てた拳西
過去編の良いところは、彼らが最終的にはヴァイザードとなることが読者には分かっているため、いつ、どのようなタイミングで虚化するのかという緊張感が常に存在する点ですね。
その辺りは、最終的に瞳虎とシオンしか生き残れないのが分かっている、聖闘士星矢THE LOST CANVAS冥王神話に近いものがあると思う。


ダブルアーツ
んー、何なんでしょう。全体に漂うこの雰囲気は、軟弱さとでも呼べばいいのでしょうか。とにかく、昔の名作漫画とかでよく見られた展開を模倣すればいいだろうという安直さばかりが感じ取れます。
しかしね、そういった作品の主人公は、「確かにこいつなら何とかできそうだ」という武力なりカリスマなりが存在したんだ。
現状、キリは個人としては戦闘力も高くなく、現状を打開できるだけの「何か」も持ち合わせてないわけで、本当に愚かな選択をしているだけにしか見えない。

で、ありながらも、この物語はエルーの過去語り形式となっている以上、何らかの手段で彼女が救われるのは目に見えているんですよね。そして、シチュエーション的にそれをなすならば二人にとって都合の良い偶然が起きるなり、イヤボーンに目覚めるなりするしかないという。例えば、スイ乱入とか。
実際にそのシーンになってから見せられるならともかく、今の時点でそれを予告するかのような展開になっているのがすごく嫌なんですよ。そんなしょうもないカウントダウン、するなよという。

もちろん、こんな心配を吹き飛ばす整合性に満ちた、意外性溢れる展開でも用意してくれるなら別なんですけど。望み薄だなあ。


To LOVEる
どんな状況になっても欲情しない少年リト。まさに男の中の男! 賢者の中の賢者! しかし、天は彼に新たな試練を与えた!
……今度は女体化だァーッ!
というわけで、主人公であるリトが主に何と戦うかといったら、そりゃこの漫画の場合はエロスであり、彼は常に己が理性を試され続けているわけなのですが、もともとが誠実な性格だったのに加え、様々なイベントを経てすっかり経験値の高まった状態である最近では、何を起こしても強くは動じず……といった有様でした。
が、そこへきての女体化です。これによって何が変わるかといったら、今までは専守防衛体勢でいられたリトも、強制的に女体の神秘へ近づかなければならない点でしょう。

すなわちこれは受けから攻めへの転換であり、今回のエピソードは単に主人公の性別が入れ替わっただけでなく、作品そのものの性質的なものまで変化しているわけなのです。

そして全然関係ないけど、おっぱいMADはっときますね。


エム×ゼロ(最終回)
終わるのかなーと思いつつも、でもこの作品しぶとく生き残ってきたしなあとか思っていたら、そんなこともなく普通に終わってしまいました。んー、でもこれは仕方ないかな。

やっぱり、「学校側が魔法使いを育てる最大の目的」という冒頭部分で語っておかなければいけない要素を、よりにもよって最後のどんでん返しに用意してしまったのが大きいですね。そのため、多くの読者が「校内でしか使えない魔法に何の意味が?」と思ってしまい、しかも、その疑問は終盤付近まで特に解決されず投げやられる形となってしまいました。
まず、ここで取っかかりを失ってしまう人間が、かなりいたんじゃないかと思います。

そしてもうひとつ、個人的にすごく気になったのがですね。叶先生が頻繁にお話のハードルを下げてしまったことです。
要するに九澄のパワーアップですね。「魔法が使えない主人公が自力で状況を打破する」というコンセプトの漫画なのに、ルーシーに端を発して定期的に能力を付加されてしまった。これがよろしくない。
全体的な流れで行くと、ほぼ1~2クールに一回は何らかの強化が施されていったわけですが、その間、パワーアップ前の九澄で出来うるエピソードは全てやったのか? となるとそれはノーなわけで。お爺さんとの修行とか、ほとんど活用されることがなかったよね。
その他、窮地を脱する時にも「九澄にとって都合が良い偶然が発生する」という展開が多く、主人公が知恵と勇気で窮地を乗り切るという部分にカタルシスを見込む漫画なのに、自分で自分のセールスポイントを潰している感はありました。

あとはまあ、人間の感覚として「無能と思われてる人間がイザとなったら有能な働きをする」という展開には興奮できても、その逆には乗り切りづらいというのはあったかもしれませんね。

そんなこんなで、野心は買いたいけどいまいち空回りして感じられる漫画でした。お疲れ様です。

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by ejison2005 | 2008-05-22 02:29 | ジャンプ感想