舞-乙HiME 0~S.ifr~ レビュー
舞-乙HiME 0~S.ifr~(マイオトメシフル)
/ バンダイビジュアル
ISBN : B000WPD7RG





舞-乙HiME 0~S.ifr~は、ご存知舞-HiMEシリーズの最新作であり、舞-乙HiMEの過去を描いた番外編です。


さて、本作の内容を簡潔に表すと、「ものすごい力を持った人達が、これまた凄まじい能力を持つ敵とド迫力のバトルを繰り広げるお話」といったところでしょうか。
そもそも、0~S.ifr~の母体となった舞-乙HiMEは、これはこれで大変面白い作品ではあったものの、主人公であるアリカがオトメ見習いであり、周りには世界最強レベルの達人達が何人も存在するという設定の都合上、「主人公のバトルよりも先輩達が活躍しているシーンの方が見ている側にとっては楽しい」という問題点が生じていました。
また、スターシステムを採用していたため、「主人公の先輩=前作である舞-HiMEの主役級キャラ」でもあり、それが脇役によるバトルの方が盛り上がるという現象に拍車をかけてしまっていたわけです。

が、今回は舞-乙HiMEで主人公を務めたアリカ・ユメミヤの母である、レナの活躍を描くというコンセプトの元で作られており、彼女は既にオトメの養成学校を卒業している状態で物語がスタートするため、「主人公が戦士として未熟」という問題点は払拭されています。
そのおかげで、舞-乙HiMEでは尺の都合上短くしたり、終盤に詰め込まざるを得なかったマイスターオトメの活躍シーンを主眼に据えることが可能となっているわけです。

本作はその利点を最大限に活かした構成となっていて、第一巻では登場する三人のマイスターに、それぞれの長所を活かしたシーンが与えられています(例:ステルス能力を使っての援護)。
特にレナの活躍は目ざましく、こちらは生身の状態でも謎の気孔波を放って悪人を打ち倒し、ローブ着用後は光速の異名でも持っちゃいそうなバトルシーンを演じて見せるほどです(高貴なる女戦士ではあるし)。

敵は敵で、レナに負けず劣らずの実力を有したライバルキャラが登場しており、この二人の戦いは必見といえるでしょう。


物語の方ですが、こちらは「悪者にさらわれたお姫様を頑張って助けよう」という古来から使いまわされてきた大変分かりやすいシチュエーションとなっており、ヒロイン達の活躍シーンをなるべく大きく取れるように配慮されているのがうかがえます。
しかし、シンプルはシンプルなりに工夫もされており、上記の内容を幹として「完璧超人であるレナが抱いている悩み」も枝葉として広げられているため、見ていて単調と感じることはまず無いはずです。


そんなわけで、純粋にOVAの良質な作画でヒロイン達の活躍を見たいという方や、もちろんシリーズ通してのファンにもオススメの一作です。
個人的には、「達人同士のバトル」という、通常のテレビシリーズでは主人公の成長物語を描いたりせねばならない関係上、滅多に行えないものが主軸となっているのが嬉しい。

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by ejison2005 | 2008-03-15 02:12 | アニメ