ヨルムンガンド レビュー
ヨルムンガンド。
北欧神話に登場する蛇の怪物であり、悪戯好きの神ロキの子供でもある伝説上の存在です。
そんなおファンタジーな爬虫類とは、一切関係ない漫画が本日ご紹介する、

ヨルムンガンド 1 (1)
高橋 慶太郎 / / 小学館






ヨルムンガンドです。


☆ストーリー☆
両親を戦争で失い、武器に関する一切を憎むようになった元少年兵ヨナは、ひょんな事から若き女性武器商人ココ・ヘクマティアルと、彼女が率いる私兵達と共に世界中を旅する事になるのであった……。


さて、上で説明したように本作は武器商人達を題材にしたガン・アクション漫画です。
とはいえ、基本的にはドンパチの方へと尺を回している事が多いので、武器商人云々に関しては、撃ち合いの状況を作るための設定程度に考えておいた方が良いかもしれません。だからといって、おざなりだったり疎かであったりとかはしませんが。
例えば、僕も大好きな映画にロード・オブ・ウォーという作品があり、こちらは実在の武器商人達のエピソードを元に、武器取引というものに関してかなり詳しく描写しているのですが、ヨルムンガンドではそういった方面のイベントはあまり存在しないということです。まあ、あちらはあちらで撃ち合いのシーンはありませんから、一長一短ですね。


そんなわけで、最大の特徴である「武器商人達が主人公」という点は添え物的な要素にすぎず、蓋を開けてみればこの手の漫画としてはかなり平凡な作風なのですが、しかし、平凡は平凡なりに、かなりの高水準でまとまった平凡さではあります。


まず、ガン・アクション漫画では必須とされる画力ですが(銃がヘボイと話にならない)、これは、

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ニイッと笑みを浮かべさせるつもりが、ルージュを引きそこなったように見えるなど、荒削りな面も多々見受けられますが、

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このように、迫力あるアクションシーンも多いですし、

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題材が題材なだけあって、実在する多数の銃器が登場し、読者の目を楽しませてくれます。


登場人物に関してですが、この作品に出てくるキャラは一部の例外を除き、割と現実的なファクターで構成されているため、漫画的な意味での「濃さ」に期待してる人にはちょっと肩透かしかもしれません。ブラック・ラグーンみたいにオサレポエムを語ったりもしない。
個人的にはルツというキャラクターが好きですね。野外戦では主人公より遙かに劣り、得意としている狙撃も私兵メンバーの中ではナンバー2に過ぎず、女子供が相手だと「俺、元警官だしあんまり撃ちたくないなあ(´・ω・`)」と苦悩して役立たずと化す三下っぷりがたまらない。

キャラクターに関してもうひとつですが、この作品は主人公の戦闘能力がそれほど高くありません。私兵メンバーの中でも、総合的に考えると3位か4位くらいでしょう。今のところ、名のある敵を倒したりもしてないし。
「少年兵の主人公」というと、ガンダムウィングフルメタル・パニックみたいな「年齢にそぐわぬ身体能力を備えた一流の兵士」みたいなのを連想してしまいますが、この作品の主人公に関しては適用外ということです(彼らよりさらに年少だしね)。
センスはいいし強いことは強いんだけど、若年故の荒削りさがあるため、本当に一流の相手には適わないというわけで、よくよく考えたら非常に正しいキャラ付けですね。若いから年長者には勝てない。
そういったところでも、現実寄りという印象を受けるんだろうな。もちろん、十分にファンタジーではありますが。


そんなわけで、「俺は撃ち合いのシーンが読みたいんだ! それも拳銃によるしけたものではなく、アサルトライフルを使った派手な銃撃戦をだ!」という方にはオススメの漫画です。大傑作というわけでもありませんが、手堅くまとまっているので、必ずや期待に応えてくれることでしょう。

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by ejison2005 | 2008-01-25 04:12 | 漫画 | Comments(16)
Commented by 白玉堂 at 2008-01-25 09:50 x
この記事を読んで、まだ積極的に「ヨルムンガンド」を読みたいとまでは思いませんが、
少なくとも興味を持つことはできました。いつか読むかもしれません。
Commented by 時を止めるジョジョ at 2008-01-25 20:47 x
ヨルムンガンドといえばMSイグルーの巨大ビーム砲を思い浮かべるガノタの僕ですが、
それはともかく中々面白そうなマンガですね。
どの雑誌に連載されてるかわかりませんが、どこかで見かけたら一読したいと思います。
ところで、僕も先日ロード・オブ・ウォーを視聴したのですが、非常に見ごたえのある素晴らしい映画だと思いました。
さすが名作ガタカやトゥルーマン・ショーのアンドリュー・ニコルが作っただけのことはありますね。
Commented by パポパポ at 2008-01-26 00:12 x
実は一巻だけなんとなく持ってたりするのです。
個人的には生々しい交渉とかが沢山見れるかと思って買ったんで、もっと専門的な内容だったら買い続けてたんですが。まあ好みの問題ですね。
Commented by ちょ at 2008-01-26 02:02 x
作者がまだ発展途上というか
あ、あれ?(がく)、という部分が多いですね
大見得の決めセリフとタイミングが合ってなかったり、キャラとセリフがかみ合っていなかったり
同時進行の場面転換やコマ割、進行等が~今後に期待
Commented by ミラ at 2008-01-26 03:00 x
個人的に、ガン・アクションが凄く好きなので興味は持ちました。
機会があれば読んでみたいです。

>ガン・アクション漫画では必須とされる画力
そういやブラックラグーンは結構画力ありますよね。あと見せ方やコマ割が上手いというか。
Commented by ejison2005 at 2008-01-27 01:05
>>白玉堂さん
暇が出来たら読んでみるかな~くらいのスタンスがオススメ。
Commented by ejison2005 at 2008-01-27 01:06
>>時を止めるジョジョさん
僕もイグルーを真っ先に思い浮かべたw

>ロード・オブ・ウォー
この映画を見て以来、FPSではAKを愛用しています。
Commented by ejison2005 at 2008-01-27 01:07
>>パポパポさん
交渉は比較的あっさりと済んでるんですよね。武力行使する機会が多いですし。
Commented by ejison2005 at 2008-01-27 01:08
>>ちよさん
そういった経験不足からくる隙もだんだんと減ってますし、今後の伸びしろに期待したいですね。
Commented by ejison2005 at 2008-01-27 01:10
>>ミラさん
ブラックラグーンはめちゃ上手いほうだと思いますよ。
萌える女の子も描けるし、男臭い男もかけるし、動きも素晴らしい。
Commented by ガーターベルト at 2008-01-27 13:11 x
ブラクラの方が面白い
Commented by ejison2005 at 2008-01-28 00:25
>>ガーターベルトさん
それをここで書かれてもなあ。
Commented by ガイ at 2008-02-01 18:29 x
一巻を読んで即売りだったのだが早まったのだろうか
売れてはいるらしいのでいい部分も出てくるのだろう
Commented by ejison2005 at 2008-02-03 00:40
>>ガイさん
悪くは無いけど傑作でもない、そんな漫画です。
Commented by きし at 2008-02-11 23:24 x
この漫画最近読みましたー
個人的にはかなり気に入りました。ブラクラより痛い台詞がなくて読みやすい気がします。
Commented by ejison2005 at 2008-02-12 01:35
>>きしさん
これはこれで痛い台詞もあるけど、まあ、ああいうのは使いようですね。
あんまりやりすぎると、オサレとか言われるようになる。