週刊少年ジャンプ 08年 03号 感想
とある魔術の禁書目録の第一巻を読みました。魔術を使うのに、面倒臭い手引きが必要だという設定が面白かったです。それをコピーで代用したりするのも、現代を舞台にした作品らしいアレンジが加わっていていい感じ。
ただし、いくつか引っかかった点もあって、最たるものはラストにおける敵役二人の顛末ですね。冷静に考えて、
「インデックスにつけてた枷を外しちゃいましたー。てへ♪」
「そうかそうか、秘密を知ってしまったか。なんか封印解くのに関与してそうだし、死んで♪」
となると思うんだ。また、インデックスの秘密に気付かなかったのもちょっとお間抜けだったかな。あれは主人公がすごいというより、彼らが脳に関して勉強しなさすぎだと思う。
あと、「神様の奇跡でも打ち消せる~」というフレーズが度々登場したので、きっと過去に主人公が果たした何らかの偉業が回想として語られると思っていたのに、特にそんなことはなかったのが肩透かしに感じられました。あれは何を根拠にしての言葉なんだ。超電磁の人も本筋に絡んでこなくて残念。
とまあ、色々と書いたけど、全般的には面白いお話だったと思います。続きも読もう。
それでは、今週もジャンプ感想と参りましょう。


マディ(新連載)
作品そのものとは関係ないんですけど、一位を取ったぬらりひょんを差し置いて先に連載するって、本当どうかと思うんだ。金未来杯は第一回からして、一位だったタカヤではなくムヒョを先に連載させちゃいましたもんね。
おそらく、編集部的にはそれらの作品を連載させることが既に決定していて、近未来杯は単なる箔付けとして行っているのでしょうが、だったら最初から普通に読み切りを載せ、反応を見ていくらか修正してから連載開始しろよと思うのです。読者舐めてんのかと思うのです。

で、感想の方ですが、読み切りに比べて随分と物語っぽくなったという印象です。読み切り時は設定の羅列という意味合いが大きかった上、「マディの正体を知るために二人で旅を始める」という導入だったのに何故かマディの正体を既に知っていたりと、色々粗が多かったのですが、上手いこと解決してくれました。
主人公である、クレイのキャラクターがいいんですよね。駄目人間と切って捨てるほどおちぶれているわけでもなく、かといって冴えているわけでもないという絶妙なバランスがいい。
特に、ウダウダと悩みすぎずに村での生活へ順応しているのが良かったと思います。この村でスローライフを送るのも結構幸せそうなのが事前に示されているため、後半でクレイが下す決断に対して感情移入しやすくなっている。

凄まじい打ち切り臭
そんなわけで第一話単体で見るなら良質なお話だったわけですが、悲しくなるくらい打ち切り臭が濃厚です。
思うに、先への広がりが感じられないんですよね。ここから、どうやって連続ドラマをこさえていくのかが想像できない。物語としての発展性に乏しい。
まさかキメラ対キメラのバトル物にするわけにもいきませんし、マディの秘密について探求していく話にしようにも、作ったのはクレイ自身だし、どうしようもなさそうな感じです。
その辺、作者である藍本先生はどのような見通しを立ててるんだろう。まさか、ノープランということはないでしょうし。というか、ないと思いたい。


ワンピース
冒頭二ページの無駄使いっぷりが凄まじいですね。ラスト二コマでゾロが持久戦に入る旨を告げるまでは、丸々と前回やったことのおさらいです。
いやね、普通の漫画でちょっとアバンタイトル的なことをしたくらいじゃ僕もいちいちツッコミ入れようとは思わないんですが、いかんせんこの漫画はワンピース。ストーリーの停滞が最も大きな短所となっている漫画です。
「バトルが長引く」とかなら、まだアクションシーンという見所が残るのですけども、今回のこれは全く実になるものが無いですからね。白紙も同然。


アイシールド
普通に熱そうなエピソードなのに、どことな~く違和感を感じていて何でだろうと思い、冷静にちょっと考えてみたのですが……そうだこれ……人体破壊アメフトから一週回って普通の試合になってるだけだ。
パワー・フォー・ジャスティスというのが主題だった試合でしたが、対抗馬である栗田が覚醒しちゃうと、あとはもう普通にスポーツやってくだけなんですよね。プテラクローの人はダウンしちゃいましたし、スクリューバイトの人は相手にしてもらえないし。
ストーリー的には盛り上がってるのに、試合内容はデフレを起こしているというよく分からんお話でした。


ブリーチ
ヘタレでお馴染みの日番谷隊長ですが、その斬魂刀の中の人もなかなかにアレな龍でした。自分が鳴らしてる(?)音のせいで名前が聞き取れないとか、この持ち主にしてこの刀あり。
日番谷隊長も、こんだけ凄そうななりしていざ解放してみたらあの程度の力しか出せませんでしたって、詐欺にでもあったような心境でしょうね。いかにも強そうな外見のくせに、そりゃねえよーとか思ってそうです。
ところで、今回みたいな話を読んでるとどうしても気になるのは、「このエピソードで作中時間は何年経過しているのか?」とか、「そもそも年を取らない霊体の背や髪は伸びるのか?」といった点ですね。死神の皆さんは、ああ見えて何百年も生きてきてるんですよ。


ナルト
「さすがにあれは影分身だろー」と、希望的観測がなされていた自来也ですが、さすがというべきかご本人でした。大した死に様だ。これが伝説の三忍……!
しかしこれ、読めば読むほどに凄まじいお話ですよね。肝心要である自来也の死に様が間抜け極まりないものであるために、
(忍は生き様ではなく死に様の世界…)
というモノローグが全く決まりません。そんな男の生き様を描いた自伝小説って、そりゃ売れ残りもしますわ。

「ナルト、素敵な名前です」
丸々一ページかけて登場したクシナですが、正直、「だからどうした?」という思いが拭えません。岸本先生は何故かキャラの登場に一ページ丸々使いたがる人なので、いつも通りといえばいつも通りなんだけどさ。
一ページのぶち抜きとか特大の大ゴマを使うシーンというのは、当然ながら「ここに注目してくださいよー」というポイントなわけですが、岸本先生の場合は別にサプライズが無くてもその演出を使うんですよね。登場人物が普通に姿を現すだけのシーンなんて、そんなに力を入れるべきポイントじゃないですよ。
今回の場合だと、「ナルトの母親はクシナという名前であり、父親は四代目火影である」という事実を事前に読者は提示されてしまっているのがネックなんじゃないかな。それが無ければ、ちょっとは驚きが生まれたかもしれませんが。

何故か死体を放置してるペインズ
十中八九、自来也はペイン六道の一員としてナルトの前に立ち塞がるのだと思いますが、そうなると、彼らは何を考えて自来也の死体を放置してたんでしょうね。それでなくても、自来也の肩には厄介な幻術を使っていたカエルがドッキングしっ放しですし。
いやまあ、周囲にペインがいたらカエルの逃亡が成功しないからなんですけど、こういう「作者の都合にキャラが踊らされている」構図を見ると何ともやるせない気持ちになるのです。


サイレン
他の面々が怪物の存在を信じないのも、まあアリかなーとは思いますけども、「こんな異常な状況なんだから何が起きてもおかしくはない!」と考える奴が誰か一人くらいはいないかなーとも思うんですよね。
バランスを考えるのなら、適当な人間を一人主人公達と共に待機させるべきだったかもしれません。まあ、どちらでもいいっちゃどちらでもいいのですが、こんだけ人数が多いのだから、バラけさせることでキャラ付けしといても良かったと思う。

「…教えてあーー…げ…ないッ…!!」
ちょ、何でだよ(笑)。
アゲハはわざわざここまで出向いてきて、怪物とも既に遭遇しているのですからあなたを疑う余地なんて全くないですよ。
冗談抜きでこのコマは、「実は雨宮こそが黒幕であった」というオチかと思いました。


勇者学
今週は、過去に積み上げてきたネタを活用するという意味でなかなかいい感じのエピソードだったんじゃないでしょうか。本来なら笑いの存在しない原野に種を蒔き、それを芽吹かせているわけで、面白いというより上手いと思った。
ムチ子先生が潜入しているとか、素で忘れていましたよ。


キックアウトセン
前回、「人間的に問題のある人物がいないのが良い」という意味の感想を書いたわけですが、今週になって新たに登場した二人も、そんなに悪い人じゃなくて良かったです。敦士さんは純粋に善意で行動しているわけですし、青藤も進路に迷ったから相談しに来ただけでしたし。
格闘技がショービジネス化していることに関しては各所で色々と言われているわけですが、今回はそこらへんを上手くお話に絡めつつ、主人公に目標を提示し、かませじゃないタイプのライバルを登場させたわけで、素直に面白かったと思います。
ライバルで気づいたけど、そういや考紀ってこのまま順当に物語が進めば同門だから、かませ云々以前に対戦する機会が無いんですね。だからライバルっぽいキャラ付けじゃなかったのか。


ネウロ
小物だ小物だと言われているDRさんですが、分不相応な活躍をさせるのではなく、小物ならば小物なりにゴミみたいな扱いをすることで爽快感を生み出しているのが上手かったと思います。
ここでDRさんが逆転しちゃったり逃亡しちゃったりすると、「えーもうやられる雰囲気バリバリだったじゃーん」と僕達は思い、不満に感じたと思うのですが、松井先生はそこら辺にそつがないですね。きちんとこちらの思いを汲んでくださいます。
それはそれとして、餌場を荒らされたことできっちりとネウロが窮地に陥り、本筋が進行しているのもナイス。


スケットダンス
僕はスケットの「ちょっといい話」があまり好きじゃないんですけど、今回は上手かったと思うな。
「内田が母に嘘をつこうとする」→「でも改心して真実を話す」→「どっこい、本当にメダルを授与されていた」
という流れがいいんですね。特に、メダルの授与がボッスン達の働きかけによるものではなく、普段の行いによってもたらされているものであるのが良かった。
かといってスケット団が活躍していないわけではなく、今回はスケットダンスのベストエピソードであると考えていいかもしれません。


To LOVEる
うわ、天条院さんマジで良いタイプの上司だ。きちんと部下のために体をはってくれてるよ。
クリスマスパーティの時もそうですが、この人はちゃんと下々の人間を気づかってくれるのがいいですね。バカ殿といえど殿は殿な感じ。
しっかし、天条院さんにも恥の概念は存在したんだなー。恋というのは人を変え、狂人にも恥じらいをもたらすものなのでしょうか。

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by ejison2005 | 2007-12-20 03:31 | ジャンプ感想