ドスペラード レビュー
チャンピオンRED。
月刊少年チャンピオンからの派生誌であり、エロやらグロやら何でもありというか、連載作品ほぼ全てが(良い意味でも悪い意味でも)他の雑誌ではありえない圧倒的な「濃さ」を持っていることから、秋田書店の核実験場とまで呼ばれる漫画雑誌です。
そして、06年9月号……チャンピオンREDに新たな核弾頭が投下されました。
本日レビューをお送りする、

ドスペラード (チャンピオンREDコミックス)
大和田 秀樹 / / 秋田書店
ISBN : 425323089X
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「ドスペラード」です。

まずはいつも通りに作品の概要を解説しようと思いますが、本作のテーマはあるひと言に集約されます。そう……それは!

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萌えです。

…………………………。

ワンセモアッ!

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萌えです。


…………………………。

えー、核実験場と呼ばれてる意味がお分かり頂けたでしょうか?
そう、この作品はおっさんが魔法少女に変身して土水火風の四大系統魔法の上位に位置する「萌え魔法」を駆使して戦い抜くというストーリーなのです。きが、くるっとる。
もちろん、それだけでは単なる一発ネタの漫画となってしまい、読み切りとしてならともかく連載形式の作品としてはやや厳しいところがあるのですが、この作品にはもうひとつの特徴が存在します。
それは、ストーリーそのものは極めて王道的なそれであるという事です。
本作は対立する二つの魔法使いギルド(ちなみにこの世界では魔法使い=ヤクザです)のうち、片方のトップが暗殺され、それを聞いたかつての英雄(的なヤクザ)である主人が再び街へ帰ってくるという任侠物として非常にオーソドックスなストーリーです。
で、お約束として帰還した主人公は大規模な組織抗争に巻き込まれるのですけども、

1.何人かの刺客を簡単に蹴散らし主人公の特異性をアピール
2.主人公の能力に気付いた同質の能力を持つライバルキャラが勝負を挑んでくる
3.惨敗した主人公はとある辺境の地で魔法の秘密を知る人間から修行を受ける
4.あまりに激しい修行で一度は命を失うものの最終的には真の力に覚醒して復活し敵を圧倒

という、任侠物としての設定は活かせてませんが、ものすごくストレートで正道を行く展開となっています。これだけなら、ジャンプで連載できそうな勢いですね。
まあ、

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主人公の特異性というのが萌え魔法で、

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ライバルキャラというのがこんなんで、

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辺境の地に隠された秘密というのが、かつて秋葉原に集った三十過ぎの童貞達が覚醒して放った魔法によって世界が滅んだ事で、

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あまりに激しい修行というのが過去の恥ずかしい思い出(しかも無駄に生々しい)を暴露される事
だったりする辺りが、非常に大きな壁として立ちはだかる気はしますがガガガ。

そう、この作品は根底部分をしっかりと作りこんでいるくせに、まさしくハンマーでぶっ叩くかの様な豪快さでそれを崩壊させていくわけですね。
そして、その落差こそが圧倒的なカタルシスを生み出し、独自の面白さに繋がっているんじゃないかと。

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↑何せ、主人公が真の力に覚醒する話での決めシーンがコレですから。
三十過ぎた童貞達が裸で大地にひれ伏すとか、本当にひどいというしかない。これはひどい。

さて、そんな核爆弾に例えるとツァーリ・ボンバ並な本作の破壊力は、さすがにチャンピオンREDといえど耐え切れなかったのか、

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07年7月号にて最後までひどすぎるオチ打ち切りに。
ううむ、やっぱり厳しかったのかなあ。
そんな風に落胆してると、

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最後の方にちっこくこんな文字が!

第二部があるかどうかは7月発売の単行本の売上げ次第!!
みんなの小銭を大和田先生にわけてくれェエエ!!!


えー、そんなわけで長々と書いてきましたが。
僕が続きを読みたいので、皆さんの小銭(552円+税)を大和田先生に分けてくださると幸いです。

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by ejison2005 | 2007-07-28 03:40 | 漫画