仮面ライダーカブト 最終話
「一度しか言わないぞ。同じ道をゆくのは、只の仲間に過ぎない……別々の道を共に立ってゆけるのは」「友達だ。それは……お婆ちゃんの言葉か?」「いや……俺の言葉だ」


いやあ、ついに終わってしまいましたね。
全体的な感想を述べると、ガタック編辺りが最高潮に盛り上がった感じで、地獄の兄弟が登場した辺りから迷走していった感じでしょうか。
ともかく、まずは最終回単体の感想を。


手紙によって真実を知る加賀美
これはカブトという物語全般における欠点なのですが、たまに登場人物がありえない行動をとりますよね。
この場合でいうと、天道はもしもの事があった時に渡される手紙なんぞに全てを託さず、とっと加賀美や田所さんに相談するべきでした。
もちろん、人に相談する天道というのがらしくない事は重々承知してますが、一人で突っ走ってヤハリソウイウコトカというのは、超然としてるわけではなくワンマンなだけであり、仲間を信頼してないとすら考えられるんですよね。
昔、影山が天道の命令だと偽って風間に襲いかかり、二人で同士討ちするよう仕向けた時、速攻で見破られて謝りに行かされた時とかは、そりゃそうするよねという感じでかなり良かったんだけどなあ。


活路を切り開く田所さんと岬さん
いや、加賀美も協力しろよという感じですが、二人の見せ場という意味では良い演出だったと思います。
田所さんが変身しないのは、岬さんが見分けられなくなっちゃうからだと思われ。
田所さんが計画に賛同してない(計画の真相を知らない)というのは、イコールでこれがネイティブの創意じゃないという事なんですけど、いかんせん人間体が出てきたネイティブってモブを除けば、立川・根岸・ひより・田所さん・ダーク天道の五人だけで、そのうちひよりとダーク天道はネイティブと繋がりが無いから、どうしても組織としてのネイティブが想像できないなあ。
初期の頃から、加賀美パパと共にネイティブの幹部を数人出しておくだけで(むしろゴローちゃんは、最初から超強い設定のネイティブでよかったと思う)、大分印象は違ったでしょうが。
まあ、ネイティブなんて設定が初期からあったのかは怪しいもんですけど。


料理にフォークを突き立てるゴローちゃん
ネイティブ化の影響か、味覚が戻ったようで何よりです。
しかし、祝杯として用意されたのは安そうなお酒とレーズンパンとソースすらかかってないステーキのみ。
(もっと、いいもん用意しろよ!)
そんな怒りがこもった一撃と見受けました。
これなら、ゴローちゃんが自分で城戸流ギョーザでも焼いた方がマシだった気はしますね(笑)。


仮面ライダーガタック
待てえい! という感じで現れたり、なんかいい感じで昭和的な演出です。
ネイティブに変貌したゼクトルーパーさん達を必死で説得し続けるのも、田所さん達が戦ってた時にも説得しろよとか、そもそもクロック・アップすれば邪魔されないんじゃね? とは思いますが、加賀美らしくて言い感じ。
お腹を刺された時は死んだかと思ったけど、本当に頑丈だなあ(ベルトの再生パワーかも……そういや、この設定も謎のままだ)。そして、言われなくてもスタコラサッサなガタックゼクターに笑いました。
あと、ゴローちゃんが加賀美を嫌ってる理由は、真っ直ぐだからというよりも組織に散々反発したりしてたからだと思うなあ。


脅威の真実
今回の流れにより、この番組に出てきた怪人で最強の攻撃力を持つのは、第34話でガタックを爆死させた雑魚ワームという結論に達しました。何でやねん。


根岸の演説
いや、侵略者と分かり合う必要なんてどこにも無いでしょ……。
そんなに地球に住みたいなら、そっちがこちら側に合わせて努力すべきなだけなんで、本当にアレな主張ですニダ。
つーか、一般人にはネイティブとワームの違いすら説明してないじゃん。


地味に苦しんでるケタロスとヘラクスの人

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この世界にも、普通にいた様です。
画面に出てこないだけで、カブティックゼクターの適格者となって戦ったりしてたのかも。
コーカサスの人は、K―1で頑張ってるんだよ!


全人類ネイティブ化装置
あまりにも安っぽいセットに、ちょっと笑い。
ダーク天道はネイティブ波を増幅するための素体として調整されており、緑の石は渋谷隕石の一部か何かという事でファイナルアンサーかな。
そして、花を刺されただけでぶっ壊れてまた笑い。


仮面ライダーカブト
どうやって助かったのかは謎ですが、一回瀕死になったところでベルトの蘇生パワーが発動したのかな?
意味もなく空を飛んでくる流れは、何がどうとは説明しづらいけど天道らしくて良かったです。
最終決戦でのライダーフォーム時は、本当にただ戦ってるだけなのがちょっと残念。
劇場版での、
「俺達のクロック・アップより速いなんて……」
みたいなサプライズが欲しかったところです。
実際、最強のネイティブなんだからハイパー・クロック・アップくらいはしても、バチは当たらない気がしますし。
というか、それがないとハイパーカブトがハイパー・クロック・アップしない理由が無いんで、是非やらせるべきだったと思います。
そんな中で、マキシマム・ハイパー・タイフーンが破られて装着していたゼクターごと破壊されるシーンとかは、ちょっとラスボス感が出てて良かったです。
ライダーブーメランとか、2号リスペクトの左足ライダーキックとか、最終クールに入ってから弱体化の印象が強いガタックに最後の見せ場が用意されていたのも良かった。
ところで、劇場版で思い出したんだけど、こないだDVDで見直してたら、

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ハイパー・クロック・アップのはずなのに、間違ってスラップスイッチの方を押してるというトリビアがあったり。それじゃ、やられちゃうよコーカサスさん!


ダーク天道の最期
NGワード:加賀美と天道はクロック・アップして助けようよ。
う~ん。テーマ的に考えても、ダーク天道は生き残らないとまずかった気がしますが……。
ものすごい在庫処理感があるなあ。
後半の展開から考えて、当初は彼がラスボスだったんでしょうけど、路線変更につぐ路線変更で何故かこんな事になってしまったんだと予想。


エピローグ

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ま た 一 年 後 か !
そして、ひよりが自転車で走るシーンでブレイドの最終回を思い出したのは僕だけでいい(ロケ地同じだよね?)。
この一年の間に、ハイパーゼクターの作り直し&パーフェクトゼクターの製作や、それを過去に送り届ける作業、そしてハイパー・クロック・アップを使った過去への時間旅行など色々あったんだろうなあ。
そういえば、あのハイパー天道は結局何しに来たんでしょうか?
ひよりを助ける際のキーマンではあったけど、何故か坊ちゃんを助けたりもしてたんですよね。
あれは、坊ちゃんの死を回避するためかと思ってたら、死んじゃったしなあ。
ハイパー天道といえば、未来の天道と入れ替わったんじゃないかとか、天道はワームなんじゃないかとか色々と珍推理をしたけど、ことごとく外れましたね(笑)。
矢車さんに救いがなかったのは残念だったけど、他のメンバーは落ち着くべきところに落ち着いた感じでいいんじゃないでしょうか?
樹花もひよりの事を姉として慕ってるみたいですし、風間も何とか再登場できましたし。行く末が心配だった執事さんも、岬さんと仲良く再起してるみたいですしね。


天の道

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豆腐に始まり豆腐に終わる、実にカブトらしいラストシーンだった!
というわけで、ここからはちょっと全般的な感想とか考察を。


ネイティブについて
先週もちょっと書いたけど、ダーク天道が変化した回想シーンで渋谷隕石の欠片を使ってる事から考えて、本来の予定では「渋谷隕石の影響で変異してしまった人類」だったんだと思います。
そう考えれば、田所さんや立川のオリジナルがどうなったのかについて言及されず、番組的に肯定される存在だったのも納得できるかな。
日下部夫妻に関しては、色々な理由が絡まって抹殺指令が出たのでしょう。
その際、折角の頭脳が勿体無いから擬態したと。


ひよりについて
あれだけ重要そうな役柄だったのに、結局は本筋と全く関係ないところに落ち着いちゃって残念至極。
特に、加賀美との関係が全く進展してないのは何かのギャグかと思いました(映画では結婚までしたのに!)。
というか、後半でこの二人が競演したのって43話から44話にかけて、ダークカブトとかも交えて睨み合いしてた時くらいだもんなあ……。しかも、何故かガタックに変身してましたし。
完全無欠にスルーされた機械と話せる能力といい、カブトのライダーベルトを修復できた理由といい、本当ならそれこそラスボス級に重要なキャラだったんでしょうなあ。
ひょっとしたら、ダークカブトと接続された緑の石は、本来の予定ではひよりの役割だったのかも。
それにしても、「ひよりみランチ」はすごい名称だ。とても優柔不断そう。


ライダーシステム開発の系譜
劇中に登場したネイティブの中で成体だったのはひよりとゴローちゃんだけであり、しかもその内自然に誕生したのはひよりだけだった事から考えて、ネイティブが戦闘力でワームにかなり劣るのは火を見るより明らかです。
しかし、(これも丸投げされた謎だけど)何故かワームはネイティブを狙っているので、対抗手段として生み出されたのがライダーシステムなんじゃないかと。
どっこい、いざ使ってみたらネイティブ自身だと、どういうわけだか疲労が激しく、仕方なく人間から適格者を選抜したんじゃないかな?
天道と加賀美に関しては、体外受精か何かで最初から適格者として調整された存在だったんだと思います。
加賀美パパと田所さんが、色んな人や自分自身をガタックの適格者として選抜したのは、加賀美を守るためじゃないかと。
ハイパーゼクター用のハードポイント(スラップスイッチ)を持ってる事から考えると、マスクドライダーシステム計画の中核はカブトとガタックであり、ザビーを初めとする脇役ライダー達はこの二つを元に開発された、いわば量産型なんじゃないかな?
コーカサスに関しては、行方不明となったカブトゼクターの代わりに、量産型のベルトを改造したんじゃないかと(だから、ハイパー・キャストオフや時間逆行が出来なかった)。
そして、ダークカブトは……まあ、本編同様に増幅装置として作られたか、より扱いやすいカブトとして装着者もろとも用意されたんじゃないかな?
↑頑張って、ここまで脳内補完してみました。


ダーク天道・本来の役割
まあ、冷静に考えてラスボスでしょうね。
ゴローちゃんの行動から考えて、ダーク天道がハイパーゼクターの実験体として使われてたのは明らかだから、本来ならハイパーダークカブトとなって他のライダー相手に大立ち回りをする予定だったんじゃないかと。
彼も坊ちゃんがワームにしたみたいに、ネイティブの中に入り込んでそれを束ねたりしてくれれば、ラスボス化できたかもしれませんね。
そうすれば、
全人類のネイティブ化=スタンスは違えど、天道と同じくひよりを守る事に繋がる
という図式も生まれるわけで、美しく終わりそうですし。


総括
ひと文字で表すと、「壮大な実験作」という感じ。あ、ひと文字じゃねえや。いいよね、今の首相だってこんな感じだし(時事ネタは風化しそうだけど)。
濃いキャラ達を、めまぐるしく活躍させていくという観点ではかなりの成功ですけど、お話の主軸までそれに合わせてぶれまくりなのはどうかと。
あと、去年の響鬼でもそう感じたけど、やはり敵組織というのは必須ですね。
神崎個人でラスボスとして成立した龍騎を振り返ると、初期から登場していて中盤辺りから目的をはっきりさせておけば、小規模な手合いでも十分そうですが。
思えば、ブレイドも伊坂やモロボシ・ダン(笑)が組織的に暗躍してた時の方が、楽しかったしね。
強力な敵組織との対立とかが主軸にあれば、何だかんだで皆ひとつの方向に収束してくれたのではないかと思いますし。
あと、個人的にものすごく気になったのが、後半になるにつれて殺陣が劣化していった事。
ハイパー化するようになってから、大技ドッカーンで勝負がつくようになってしまったんで、全然動かないんですよね。
クロック・アップも何故か行われなくなっちゃいましたし、特撮において最も大事なのは殺陣なんだから、そこがおざなりになったのは頂けないです。
逆に長所を述べると、毎回毎回何らかのサプライズを用意してくれた事でしょうか。
過程はともかく、とにかく見ている側を湧かせようとしてくれた事だけは評価したい。

というわけで、一年間やってきたカブト感想もこれでおしまいです。
今まで、本当にありがとうございました。
次番組の仮面ライダー電王は、アニメ感想と併合しつつ最初からクライマックスだぜ!

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by ejison2005 | 2007-01-28 21:05 | Comments(6)
Commented by 黒川 at 2007-01-28 22:04 x
電王単発のレビューは無しと言う事ですが、「敵の側に毎回のゲストキャラで変えたい過去を持っている人間が居る」と言う事は、シナリオ全体の流れではなく、単発のエピソードをいくらでも深くできる設定ですし、1話を見た限りでは、見る以前のイメージを払拭してくれました!
80先生と言い、来週の特撮は期待してください!

> 「壮大な実験作」
これは同感ですね。実験作ゆえ、細部の設定画あいまいで、辻褄合わせの為に新しい設定を作り、どんどん新たな矛盾が出て、その辻褄あわせが必要になる…その繰り返しによって、初期の想定からどんどん話が脱線したのでしょう(--;
しかし、そう言った五里霧中の中で作られた作品ゆえに、おそらくはハイパーソード登場前には死んでいたのであろう剣も、ラスト直前まで生き残る事ができた訳ですし、話が完全に破綻しているので、視聴者も「どうせ全ての複線に説明は付かないだろう」と言う見方をしているので、自由な話作りが出来るのもカブトのスゴイ所(良い所とは言えない(--;)。

最終的なカブトに対する私の感想は、何だかんだで楽しめたので「まあいいか!」ですw
Commented by minimaru-x1701e at 2007-01-30 00:55
エジソンさんの脳内補完のおかげで最終話を見た後のすっきりしない感じがなくなりました。ありがとうm(__)m
ひよりが消化不良の不燃物になっちゃったことだけが残念です。
Commented by ejison2005 at 2007-01-30 05:03
>>黒川さん
単発じゃないけど、ちゃんと感想は書きますよ~。
今週のメビウスと電王を楽しみに日々を生きようと思います。

>自由な話作りが出来るのもカブトのスゴイ所(良い所とは言えない(--;)。
確かに、長所じゃないなあw
後半はむしろ、話を収束させようとこじんまりしてた気がするんで、いっそ突き抜けちゃえば印象も変わったかもしれません。
暗黒皇帝みたいに、選挙するとか。
Commented by ejison2005 at 2007-01-30 05:05
>>minimaru-x1701eさん
ひよりはどこまでも残念なキャラでしたね。
色々とスケジュールの都合があって出番が減ったみたいです。
風間もそうだし、実は坊ちゃんもそうみたいなんですけど、役者のスケジュール管理はもっとしっかりして欲しい。
Commented by kazana at 2007-01-30 14:59 x
電王は凄い予想外に期待できる出来だったと思います。
放送前は楽しみにしつつもかなり心配だったんですが・・・w

カブトは予算の関係とは言え終盤はクロックアップをさっぱりしなかったり
成体ワームが殆どでてこなくなったりした部分でも迷走を感じました。
「ここからは一々ワームを倒してく話をやってられない」みたいな感じでしょうか。
ハイパーゼクターに関しては予算面の被害をもっとも受けたんでしょうねー。
本来なら時間巻き戻しを駆使しつつ戦うようなスタイルだったんじゃないでしょうか。

ひよりに関しては異次元隔離自体がスケジュール面の都合だったそうですし
結局最後までどうにも帳尻を合わせれなかった部分なんだと感じました。

終わった感想としては「なんだかんだで楽しかったからいいや」ってとこですね。
平成ライダーでこれだけ色々脳内補完したり謎を予想したりしたのは久々ですし。
電王に期待です。
Commented by ejison2005 at 2007-01-31 22:20
電王は盛り上がってますね~。僕も楽しみでなりません。

>ハイパーゼクターに関しては予算面の被害をもっとも受けたんでしょうねー。
というより、強すぎて逆に活躍させられなかったのかもしれません。
ハイパー・クロック・アップされると、敵も味方もついてけないですし。

あ~、早く日曜日にならないかな。