ダレン・シャン レビュー
今日は、週間少年サンデーで絶賛連載中のダレン・シャンをレビューするよ~。
ちなみに、原作の小説は未読。
僕は漫画版でゆっくりと楽しみたいので、今後も読む予定はありません。


さて、かなり簡単にあらすじを書くと、本作は蜘蛛が大好きという変わった趣味を持つ以外は至って平凡な少年ダレン・シャン(どうでもいいけど、つい『ジャン』って表記しそうになります)が吸血鬼ラーテン・クレスプリーに見込まれて吸血鬼と(正確には半分だけ)なる話です。
本作の見所は、ダレンの親友、

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スティーブの存在ですね。
このスティーブ、ちょっと危ない趣味があるらしく、

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部屋の中は、様々なオカルトグッズで埋め尽くされています。
その根性は半端じゃない程に太く、第一巻の内容は半分くらいダレンとスティーブがフリークショー(異形に産まれついた人々を見世物にする芝居)をこっそり見に行く話で構成されてるんですけど、

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こんな変態集団を目にしても、

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退屈だと言うくらいです。
この年にして、既にネジが何本が抜けてますね。
しかし、ショーの途中でオカルト・マニアの間では有名な吸血鬼、ラーテン・クレスプリーが一座の中に混ざっているのを見て態度が一変、ショーが終わった後で自分も吸血鬼にしてくれとせがみます。
後のシーンで分かる事なのですが、クレスプリーは召使い(というか弟子的な存在)が欲しくて候補を探している真っ最中だったりします。
要するに、この状況はカモネギなわけで、

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そこまで言うならと、ちょっと血の味を調べるクレスプリー。
しかし、

「な、なんと悪意に満ちた血だ……この悪魔め…

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「貴様には、人殺しの本能が宿っている!! 悪魔をバンパイアにするわけにはいかん! いや…絶対になれん!!

と言われ、断られてしまいました。
なんというか、吸血鬼にだけは言われたくない台詞のオンパレードですが、ともかく、スティーブは人間外から人でなし宣言を受けてしまいました。
気の毒なのは、これを目撃していたダレンです。
特別な存在になりたいとは子供に共通した夢ですが、まさか本物の怪物を目にして、自分もそうなりたいと願う程に親友が追い詰められていたとは……。
これを受けて、ダレンのとった行動とは――!

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クレスプリーの所有する蜘蛛、マダム・オクタの窃盗でした。何でだよ!
しかも、

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『マダム・オクタはもらっていく。お前の正体も知っているぞ。町中にばらされたくなければ、マダムはあきらめるんだ。ぼくはスティーブじゃない、スティーブは全然関係ない。クモは大切にする』
という、お前それはギャグでやってるのか? という感じの脅迫状まで置いてきます。
その上、マダムの取り扱いに失敗して、

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スティーブが刺されてしまいました。何かのコントみたいです。
クレスプリーなら解毒薬を持ってるかも知れないと考え、ダレンは町を駆けずり回って彼に接触します。
そこで、クレスプリーが突きつけた解毒薬との交換条件とは、

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ダレンが、自分と同じ吸血鬼となる事でした。
先にも述べた通り、クレスプリーの目的は自分の召使いを見つける事であり、実はダレンにずっと目をつけていたのです。
条件を呑み、半バンパイアとなるダレン。
スティーブは救う事ができましたが、紆余曲折の果てにダレンが半バンパイアとなった事がバレてしまいます。
自らの死を偽装し、クレスプリーと共に旅立とうとするダレンの前に現れ、

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その命を奪おうとするスティーブ。
この時は失敗しますが、

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バンパイアハンターとして再び現れる事を誓うのでした。
これはちょっとネタバレになるんですけど、最近はポンと一年の時間が過ぎたりしてたんで、そのうち青年となってダレンの命を奪おうとしたりするのでしょう。
この物語で僕が気に入ってるのは、吸血鬼にさえ生まれつきの悪党と断じられたスティーブがバンパイアハンターといういわば善の側に身を置き、明るく正直な性格のダレンが吸血鬼という分かりやすい悪の側に身を投じる点ですね。
これ、スティーブが吸血鬼でダレンがバンパイアハンターだとステロタイプなキャラが二人誕生するだけでそんなに面白い話にはならないと思うんですけど、それをあえて逆転させて対立させた事で、物語に深みを与えています。
また、フリークショーを扱ったりしている点からも分かる通り、この作品は異形としてこの世を生きるという事……もっというなら『歪である事』がテーマになってるんですが、この善の側に身を置く悪人と悪の側に身を置く善人という対立構造が、それを象徴する形になってるのも憎いです。
キャラの配置に無駄というものがなく、美しくさえ感じられますね。
今のところ、そんなに作中時間が流れてないから再登場はしてませんが、そのうちスティーブと再開したらどうなるのか、今から楽しみです。

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by ejison2005 | 2006-12-07 03:17 | 漫画