平成狸合戦ぽんぽこ 感想
眠くてたまりません(挨拶)。
デスノコラとかネタはあるんだけどちょっと作る体力が残ってないので、丁度金曜ロードショーでやってる事ですし、平成狸合戦ぽんぽこの感想でも書こうと思います。
といっても、昔の記憶を元に書いてるから放送終わる前にUPしちゃうんだけどね。


……さて、ぶっちゃけ管理人はこの作品の事をあまり良く思っていません。
コンセプトとかは、すごく好きなんですよ。
自然開発で虐げられる一方だった狸たちが一念発起して変化能力を身につけ、人間様に歯向かうなんて、管理人の眠れる反骨精神がビンビンですよ。血沸き肉踊る
それでも、この作品に僕が抱いた評価は低いです。
細かい点をついてたらキリが無いと思うんだけど、大まかに原因を考えるとこんな感じかな?


1.狸が本気で勝つつもりだとは思えない
この映画、前半部分の問題点ですね。
もう本当に、彼らに勝つ気があるとは見ていて到底思えないんですよ。
人間をちょろっと脅かしては宴会するばかりって、そりゃゴン太もキレて怒鳴り散らしたくもなります。
彼らは現在進行形で餌場と住処を失い続けてるわけで、割と生死がかかった事態のはずなんですが、見ていてそれが全然伝わらない。
それこそゴン太がやってたみたいに、次々と人間たちを闇に葬ってもおかしくないどころか、むしろそれが自然な展開というものです。
人間を何人殺そうが狸には関係ありませんし、連続であの世に送り続ければ確実に工事が中止される事くらい、ちゃんと人間について勉強してたんだから分かりそうなもんなのですが……。名づけて、ビン・ラディン作戦。
中盤の妖怪大作戦にしたって、ビルとか壊したりするわけでもなく、本当に驚かすだけじゃ……ねえ?
人間だって生活かけて引っ越して来てるわけで、自分たちの戦う相手を舐めているとしか思えないのです。


2.後半は、いくらなんでもカタルシスが無さ過ぎる
で、人間たちに居座り続けられるどころか、それを利用されて更なる窮地に追い込まれるわけですが、ここからはもう最悪というしかありません。
まず第一に、後半部分の時間が長すぎます。
20分やそこらならともかく、40分から50分くらいかけて長々とやりますからね。これ。
見てる側の体力と集中力は無尽蔵じゃないんだから、それまで1時間30分近く視聴し続けた上にそれでは、ダレもしますよ。
そして第二に、追い込まれに追い込まれ、負けるのかな~負けるのかな~と心配してたら、本当に負けちまいやがった事。
当たり前の話ですが、普通味方側が追い込まれる展開になったら、逆転劇を期待しますよね?
どっこい、この映画の場合は何のひねりも無く普通に敗北しちゃったわけで。
しかも、ただ負けるだけならまだしも、先にも述べた通り劣勢時の時間が長すぎるために二重苦と化しています。
もっとも、敗北に関してはエピローグでちょこっとフォローがあったわけだけど、あれじゃ一方的に狸が災難をこうむってる事に変わりが無いしなあ。
僕は別に自然愛護家でも何でもないですが、この映画は明らかに自然破壊への警鐘をテーマの一旦に加えているわけで、それでこれはちょっとどうよと。


というわけで、眠くてたまらんからとっとと結論にいっちゃうけど、要するにもっと狸に切羽詰まった感じを持たせて本気で人間を襲わせ、後半部分をもうちょっと短くしカタルシスのある展開にすれば、名作になり得たんじゃないかなあ?

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by ejison2005 | 2006-11-10 22:26 | 映画 | Comments(5)
Commented by 紅桃 at 2006-11-11 15:57 x
私も久しぶりに後半くらいから見ました。
しかも、最後の最後に力を振り絞って、
緑や田んぼなど田舎の風景をまやかしで作り出すシーンで
ちょっと泣いてしまった…。
いくらまやかしで作り出しても、本当に昔が帰ってくるわけでもないのに…

で、エジソンさんの仰ってる狸の本気度(笑)ですが、
「どっこいって言葉は狸のためにある」と本編で言ってたように、
棲み処を奪われても、しぶとく生きていくのが狸で、
ゴン太などの強硬派もいると思いますが、
どんちゃん宴会騒ぎが好きなのが、本来の狸なのかなーと。
…って、全部高畑監督の想像の産物ですけどね(笑)
実際の狸がどう考えてるのかなんて、人間にはわかりませんが、
最後の台詞が皮肉効いてるなぁ、と思いました。

「狸や狐は化けていなくなることができるけど、うさぎやイタチはどうなるんです?
彼らは化けていなくなることはできませんよね?」
Commented by 黒川 at 2006-11-11 19:18 x
その1

確かに「ぽんぽこ」は、私の中でもあまり評価の高い作品ではありませんが、紅桃さんが言っている様に「そもそも狸と人間のメンタリティが異なっている」と言うのが有って、精神的に狸である事を止めて人間と同じ土俵に立ってしまったゴン太は、実は一番の「敗北者」だったと私は思います。人間として生きていく事になった正吉達は、言うまでも無く敗北者ですが、狸が狸として生き難い世の中であると言う現実は動かしようも無い訳で、そういったことを描いたのはむしろ評価しています。
Commented by 黒川 at 2006-11-11 19:23 x
その2

また、この作品のカタルシスは滅び行くものに対する哀愁と言うか、ノスタルジーの様なものであって、主人公側の目的が達成されるかどうかと言った所とは別のポイントにある訳です。
最後の昔の風景を再生する事で、人間達も昔の事を思い出す事と、昔そこに有ったものは失われても、それは新しい何かを生み出して、形を変えて存在している(多摩の山が多摩ニュータウンや多摩テックになったり、正吉達が人間として暮らしたり)と言う「過去の延長に現在がある」というラストに「失われるという事は無になる訳ではない」という解放=カタルシスがある訳です。

まぁ、最初に言ったように、私としてもあまり評価高くない作品ですが、50代、60代になってから見ると評価が変わって来そうな作品ではあります。
Commented by ejison2005 at 2006-11-11 23:25
>>紅桃さん&黒川さん
ああ~、なるほど。
滅ぶからこそ、新しいものが生まれてくという転生的な考えは全然無かったです。
頭の中は、人間も何らかのペナルティを負うべきだったのではないかという考えばかりでしたから。
僕もまだまだ青いなあ。
やっぱり、一番悪いのは後半部分が長すぎた事ですかねえ……。
あれは、本当に長かった。いくつかのエピソードは削っても良かったんじゃないかな~と思います。
Commented by 匿名 at 2016-11-06 22:15 x
この作品は深いものだと感じます。
人間の自然破壊も描かれていますが、それだけじゃなく、つまり[人間とたぬき]というくくりではなくても、現実に起こっていることが描かれているんだなと感じました。
私にとって一番わかりやすい例は日本人と大国です。まさに自国に攻め込まれている気がします。最初は自国内で争いがあるけども、そんなことやってる場合じゃないくらい大きな戦力で攻め込まれて、置かれてる状況に初めて気がつく。その後に生まれるたぬき間の派閥や、やりとり、ナレーションに至るまで、このような見方で見るとまた違った捉え方ができました。