謙虚、堅実をモットーに生きております! 感想
 作品ページ。

 ろくに更新もせず読みふけってたシリーズ第三弾。

 女性主人公の一人称視点ということで、過度に文章がオトメナイズされている点と背景描写が少なくていまいち状況を想像し難いという点を除けば、これまた次から次へと貪るように読みたくなる良作であります。


 やはり圧倒的な「続きを読ませる力」

 これは無職転生でも書いたことですが、ここら辺はなろう小説の人気作における特徴の一つといえるかもしれませんね。
 とにかく、一つ話の終わり部分で気になる次回への引きが必ず用意されており、それが一段落するまで詠み進める手を止めたくない……しかし読み進めたら進めたでまた新たなる「次への引き」が用意されているという仕組み。

 いやはや、ほんとよく次から次へとポンポン思い浮かぶもんだ。ジャンプ作家もかくやという目まぐるしき自転車操業っぷりです。


 登場人物の善性が心地よい

 本来なら最もあくどい行動をするはずの人物に主人公が転生しちゃったためか、全体的に登場人物が善性に満ち溢れていて読んでて心地良いのも特徴ですね。主人公の家族仲も良好ですしものすごく心地良い世界が形成されている。

 もちろん、ちょっとした学生同士の対立とかはあるのだけどそれも行き過ぎたりするようなことはなく子供同士のグループ対立程度で留まっていますし。
 主人公自身がそういった行いを影ながら正したり被害者をフォローするような立ち回りも多い(特に若葉ちゃん関連)ので、気持ちよく読んでいくことができます。


 とてつもなく残念な君ドル勢

 漫画の世界に転生したという設定の本作ですが、その漫画内における主要登場人物のほぼ全てがそこはかとない残念さを有しているのも面白ポイント。
 特に筆頭といえるのが君ドルにおけるヒーロー役を務める皇帝で、後半になって展開される「皇帝の庶民生活体験ツアー」はいずれもがユーモアに満ち溢れていてニマニマしながら読むこととなりました。

 まあ、一番残念なのは前世の記憶がミックスした結果超庶民派ロココの女王と化している主人公なのは疑う余地もないのですが。
 こちらは稀に行われる他人物視点でのエピソードで特に顕著となっていますね。


 恋愛も手を抜かれてない

 基本的に善性さとユーモアで引っ張っていくスタイルの本作ですが、そもそも少女漫画の世界に転生した設定ですし恋愛関係も手を抜かず入念に作られているのもポイント。

 ここで重要なのは、一人称視点を活かした迷彩が施されている点ですね。

 特に円城なんかは主人公に気がありそうな描写がされているのですけど、一人称視点で主人公がそれほど突っ込んで考えないところもあり(というかアウト・オブ・眼中)、そこら辺は謎に満ちていて読み手の憶測と興味をそそる構成となっています。

 他にも後半部分で主人公が皇帝と庶民体験ツアーをしたりしているのがそれを知る円城にはどう受け止められているのか、生徒会長視点で主人公はどういう存在なのか、等々、自覚は無いだけでフラグは一杯っぽい主人公回りの矢印図が知りたくなってくるところです。


 そんな中で最も気になるのは……

 やはり、主人公と皇帝の関係がどのようになるのかですね。

 主人公が行動した結果、彼にとっては小学生時代から気安く話せる唯一の異性友達(というか円城と合わせて二人しかいなさそうな友人)ポジであり、本人達の自覚がないだけでやってることは人目を忍んでのデートなわけですから。

 若葉ちゃんと主人公が友人であることを皇帝が知ったらどうなるのかや、円城の真意、いよいよ作中で君ドル終盤時期に差し掛かっていることなど、本当に続きが気になる作品です。
 なんか日付を見ると更新ペース激落ちしてるっぽいですけど、続きを期待して待ってるんだぜ。

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by ejison2005 | 2015-03-20 06:28 | ノベル | Comments(2)
Commented by ELN(エルン) at 2015-03-23 02:59 x
恋愛タグ作品はまだ手を出してないんすよね。
ただ、あらすじを読む限りランキングに悪役令嬢と名前がついた作品が多いのってこの作品のせいじゃなかろうかと思っているっす。
Commented by ejison2005 at 2015-03-29 01:40
>>エルンさん
まず間違いなくそうでしょうね。
というか試しに見てみたら本当に多くてびっくりした。
中には面白いものもおおいのでしょうが。