無職転生 レビュー
 作品ページ。

 なんとなーく本屋で見かけ、帰宅後試しに読んでみたら続きが気になって寝不足になるくらいには面白かったのでれびう。
 このような作品が無料で読めるとは、いーい時代になったものよのおケンシロウ!

 いやまあ、イラスト綺麗だしお布施するにやぶさかではないのだが、どうせ続きが気になってWEBで読んじまうぞこの作品。


 圧倒的な「続きを読ませる力」

 設定とかキャラクターとかそういうのはひとまず置いといて ミ□

 本作において何よりも特筆すべきなのは、シヴィライゼーションの如き「もう一話だけ……」という続きを読ませる力だと思うのですよ。

 といっても、正直最初の2章まではそれもそこまで強くありません。

 基本的に最序盤の2章は主人公が転生する過程と、そこで順応していく様が描かれてるだけですからね。事件性に欠けるのです。

 が、それを超えてからはまさに怒涛の展開という感じで、モア、モア、プリーズと読み進めてしまうこと請け合い。

 やはり、主人公が追い込まれ行動を起こす時にこそ物語は動き出すということでしょうか。

 特に「ターニングポイント」と銘打たれた各話の前後は物語の舞台、登場人物の立ち居地、物語としての種類(旅行記的なものから学園編へ等)がガラリと変わるため、それがまた新鮮な味わいを生み出し、画面をスクロールする手を止めさせません。

 中でも秀逸なのは「ターニングポイント4」ですね。あえて詳細は語りませんが全ての事象が意味合いを変えるあの展開には、感嘆することしきりといったところでしょうか。


 しかしながら序盤の弱さは問題か

 一方、上述の通り最序盤の2章まではやや吸引力に欠けます。

 特に主人公が転生する経緯を語るプロローグ(つまり第一回)において主人公は笑えないタイプのクズ人間なので、「転生しないで大人しく荼毘に付されろ」とか思っちゃいます。

 物語の内容も特に1章は登場人物とのやり取りを通じた設定説明的な部分が大きいため、ややもすると退屈にすら感じられます。

 一応、2章からは能動的に動く部分も増えてくるんですけどね。それでも事件性はさほど大きくないのでドラマティックさに欠けるというのが実情でしょう。

 やはり、この作品は3章以降を読んでこそです。読むのにそこまで時間がかかるものでもないですし、時間がある時にでも騙されたと思ってババーッと読み進めてみてほしいですね。


 キャラクター

 本作はキャラクターが多いです。

 作品そのものが長大になっていることもありますが、現在までで主人公の二十台半ばまでの人生を描いたものになっているため、登場人物の総数もそれに見合ったものとなっています。

 その影響もあり、あるパートで活躍したキャラがターニングポイントを超えることで長期の離脱をしたりすることはザラで、そこは贔屓のキャラに固執するタイプの人にはちょっと辛いところかもしれませんね。

 その分、各パートでの主要人物には相応の活躍とエピソードが与えられていますし、特に最後のターニングポイントを越えてからは物語と共に登場人物も集約されていくため、大分落ち着いてはくるのですが。

 個人的に好きなのは通称『社長』と『ペ様』で、あんたらシリアスなシーンを面白くすることに全力を尽くさないでくれと言いたいw

 あと、人形に執着する彼と信仰心厚い彼も好きかな。こいつらは中盤以降準レギュラーとして出番も多いし。禿頭の彼といい、男キャラの活躍する割合高いよねこの作品。


 ともかく3章まで!

 そんなわけで、結論から言うと3章まで当たりは強く、後は流れで読み進めていってほしい作品ですね。

 一話あたりの文章量も丁度良いですし、刻むように読んでいくもよし、一気に読み進めるもよしの良作であると思います。

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by ejison2005 | 2015-02-23 05:22 | ノベル