劇場版銀魂完結篇 感想

劇場版銀魂 完結篇 万事屋よ永遠なれ(通常版) [Blu-ray]

アニプレックス


 ※本編の重大なネタバレを含みます。




 今更ながら、劇場版銀魂見ました。

 まあ、ひとことで感想を申し上げるなら、笑いあり、感動ありの完結編にふさわしい娯楽映画……に、見せかけた志村妙の謀略劇だったんだよ!



 まず、大前提として志村妙は己の人気に対し、異常なまでの執着を見せています。人気投票回における醜い姿は、みなさんの印象にも強く残っていることでしょう。

 そんな彼女が、劇場版完結編という大舞台を前に、なんの行動も取らないわけがなかったのです。

 まず、彼女が動き始めたのは銀さんが失踪し、謎の病が流行り始めた直後のことでしょう。銀さんが残した(クソみたいにどうでもいいクソしにいく内容の)手帳もあることですし、両者を結びつけるのは難しいことではありません。というか、当然ながらみなさん結びつけて考えてました。

 しかし、ここでお妙さんが新八や神楽と違ったのは、失踪した銀さんの探索やよろず屋の今後には目もくれず、これを自らがこの大舞台でヒロインの座に返り咲くチャンスと見て、最大限の努力をしたことでしょう。

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 そもそも、銀さんは腐ったジャンプ漫画の主人公。まだまだ映画の尺もあるというのに、くたばっているわけがないのです。

 そんなわけでお妙さんが取った行動とは、そう、ナノマシンウィルスの捕獲に他なりません。

 捕まったウィルスは、こう言ったことでしょう。

「く……殺せ!」

 と……。

 しかし、その願いが聞き入れられることはありませんでした。むしろ、お妙さんは嬉々としてウィルスを体内に取り込んだのです。これこそが悪魔の計略、その第一歩でした。
 無論、常日頃からダークマターで耐性をつけているお妙さんのこと。本来、ウィルス如きが対抗できる相手ではありません。
 志村家で高級医療は受けられるわけもなく、荒みきった未来の江戸でお妙さんが死ぬ死ぬ詐欺というヒロイン的に大変美味しい状況下にあったのは、彼女が生来の耐性を利用して意図的にウィルスの影響を抑制していたと見てよいでしょう。

 続いてお妙さんは、源内さんへの接触を試みます。普段は頼られる側である銀さんが逆に頼る人物は限られており、そのうちヅラはクソの役にも立たないこと必定、お登勢さんは頼るっちゃ頼るだろうけどそういうアレではなく、何よりたまの姿が明らかにRXシリーズのそれと化していたことで、銀さんが失踪前、誰に会っていたのかを察することができたのでしょう(実際はヅラにも会ってたけど)。

 そしてお妙さんは、源内さんを懐柔しました。懐柔に用いたのはそう、ケンタッキーフライドチキンです。近藤さんが逮捕された時の様子を、皆さんは覚えておいででしょうか? そう、彼はカーネルサンダースに変装してお妙さんをストーキングしていました。このことは、重大な伏線であったのです。
 また、後に近藤さんがお妙さんの病気を知らなかったことから、源内懐柔とウィルス捕獲は前後しているか、さもなくば懐柔の期間中、ウィルスを触手漬けにして調教していた可能性もあります。そうすれば、死ぬ死ぬ詐欺もよりスムーズにいきますからね!

 こうすることによって、お妙さんは他の誰よりも(そう、人生経験と付き合いで勝るお登勢さんたちよりも!)早くチンさんの正体を察し、あのようなわざとらしい演技を見せる事ができたのです。

 ここまでで、彼女の策謀は達成されました。こうなっちまえばもう、劇場版完結編ヒロインの座は安泰です。

 ですが、策士策におぼれるというやつで、彼女は重大なミスを侵しました。そう、最終決戦への参戦です。

 話は変わりますが、みなさんは最終決戦を見てこう思わなかったでしょうか?

「あれ? タイムパラドックス起こしてね?」

 ……と。

 そう、詳しい説明は省きますが、ここでみんなが助けに来てしまうという展開は、少しばかりの矛盾をはらんでしまうのです。

 ではなぜ、ゴリラはこのような展開にしたのか?

 そう、そこにも悪魔王TAEの介入があったのです。

 シナリオ製作時、突如として部屋に乗り込み、自らをボコボコにしたTAEに対し、ゴリラはこう言ったことでしょう。

「く……殺せ!」

 と……。

 しかし、その願いが聞き入れられることはありませんでした。ゴリラは快楽堕ちルートの姫騎士も真っ青なほどの調教を受け、本来の「銀さんが過去の自分や高杉と協力してボスに立ち向かう」という「BLACKの危機にRX全形態がやって来ちゃう」系シナリオからの路線変更をおこなったのでしょう。

 神ならぬ人の身で、何故時空の強制力を欺くことができたのか……それは、他ならぬ神(=ゴリラ)を調教完了していたからなのですね。



 ……まったく、恐るべき事実です。
 完結編とまで銘打ってる以上、そうそう復活することはないでしょうが、万が一にも復活した場合、悪魔王TAEがどのような謀略に出るのか、目が離せませんね!










 真面目に感想書くと、普段は「人を助ける」立ち位置である銀さんが、問題を抱え、みんなに助けられるというのがなんとも完結編に相応しい転換でよかったです(結果としてタイムパラドックスも抱えましたが)。
 最初から最後までギャグまみれなのも、サービス精神に富んでいて素晴らしかった。これ、劇場で見たら絶対笑いをこらえられなかったと思うw
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by ejison2005 | 2014-09-09 04:19 | アニメ | Comments(2)
Commented by アール at 2014-09-09 19:21 x
道理でツッキーやさっちゃんや神楽のヒロイン力が比較的低いと思ったんだ…絶対に許さねえぞTAE!
未来の厭魅の正体が分かった時の銀さんの絶望感はなかなか凄かったですね。
公開当時に映画館で見ましたが、最初は噴き出すぐらいでお客さんみんなが我慢していたのが、公開処刑天丼ネタあたりになるとすっかり遠慮なく声に出して爆笑していてお笑いライブか寄席のような空気で何とも楽しかったです。
ちなみに一番笑い声が大きかったのは未来に帰るシーンの新八です。
Commented by ejison2005 at 2014-09-15 04:11
>>アールさん
そう、あれもこれもすべて、TAEと乾巧ってやつの仕業なんだ……。

で、やっぱみんな笑うのを抑えられなかったんだw そりゃそうだよな。あれをこらえるとか、もはや拷問の領域ですもん。ほんと寄席って感じですね。