キョウリュウジャー 総括的感想
 さて、先日満を持して終了いたしました獣電戦隊キョウリュウジャー。
 正直、この作品の何が素晴らしかったかといえば全てが素晴らしかったというしかないのですが、それじゃ感想にならないわけでして、今回はちょろっと要素ごとに分けて考えていこうと思います。


 山場を絶やさない全体構成

 まず、作品全体で考えるならば、おそらくもっとも優れていたのがこの部分でしょう。

 キョウリュウジャーは、一年通して全体を俯瞰した場合、

 キングがそれぞれと絆を結ぶ初期五人結束エピソード
 ウッチー加入までのゴールド編
 デーボス様が一回死ぬまでの第一回最終回
 ギーガント! ギーガント! ギーガント! ギーガント!
 デーボス様再生~最終決戦

 このように、おおよそ五つのパートに分けられると思います。
 これはつまり、どんぶり勘定で二か月に一回はストーリー的な山場を迎えられるというわけで、一年番組最大の敵である中だるみに対するにはまっこと有効な手法であったといえるでしょう。

 さらに付け加えるならば、これがほんとのジュウレンジャーとでもいわんばかりに要所要所でスピリットレンジャーも介入してきているわけで、それが基本フォーマットによる「飽き」を防ぐ工夫ともなっていたと思います。おそばはそのままでも美味しいけど、たまに七味を入れるともっと美味しいということですね。


 強き竜の者たち

 キャラクターに関してですが、本作のキャラクターで何を置いても語らなければならないのは、やはり主人公であるキングの存在でしょう。

 キングは、非常に強烈なキャラです。

 レジェンドたちでは、マーベラスや殿、チーフなんかもかなり強力にチームをけん引していたリーダータイプのレッドでありましたが、キングの強烈さはその中でも群を抜いてるように感じられます。

 と、いうのもキングってすごく野性的というか本能的なんですよね。上に挙げた面々がある程度のクレバーさを備えたリーダー(チーフはかなり怪しいが)であるとするならば、キングは天然にみんなを引っ張っていくキャラクターです。

 いかにも扱いの難しそうな設定ではありますが、しかし、そこはダイ大でならした三条先生。生まれながらのヒーローを完璧に描きぬいたといえるでしょう。

 そして、さらに上手かったのは、他の面々をキングに寄りかからせなかったところ。

 これは直近の作品で、主人公に同じ傾向を採用してるということでドキプリのマナを例えに出しますが、あちらは若干、主人公たるマナに他のキャラクターが寄りかかりすぎてるきらいがありました。
 結果、本来ならば全ての事象の中心であるはずのキュアエースVSレジーナというエピソードが全然宿命の対決っぽくない印象を与えてしまったり、当該記事のコメントでも指摘されていたように少々持ち上げが過ぎる印象を受けてしまったのです。

 対してキョウリュウジャーの場合は、確かに重要なところではキングが締めるものの、各キャラター毎に繋がりや因縁を用意していたというのが大きかったと思います。

 具体的に言うならば、

 イアン → アイガロン(まさしく宿敵だった)
 ノッサン → 家族&後半ちょっとキャンデリラ
 ソウジ → イアン(年長者として)及びウッチー&トリン(剣士として)
 アミィ → ボトルショー話で事件のきっかけを作りまくったw 及びジェントルとラッキューロ
 ウッチー → ドゴルド(まさしく宿敵だった)
 トリン → そりゃもう色々よ

 このような感じでしょうか。
 そして、これらの関係性は一年を通じて見事に昇華されました。これに関して、僕がうだうだいう必要はどこにもないでしょう。

 極めて強烈なリーダーキャラであるキングを用意しながら、各キャラクターにはキングの介在しない関係や因縁がこれだけ(実際はこんなもんじゃないけど)存在し、それをきっちりと清算させているわけです。それが物語に深みを与え、キングに負けないキャラクターとしての強さを与えていたんじゃないでしょうか。


 キレッキレの生身アクションと販促大好き三条先生

 そして、特撮である以上もっとも重要なのが殺陣であるわけですが……本当にまあ、よくあんだけ動ける人たち集めたもんだよなあw 僕は基本、生身アクションよりは変身後のアクションを好む(だって特撮だし)人なんだけど、これだけ動いてくれれば立派にひとつの見せ場として楽しめるってもんです。閑話休題だけど、ゴーバスの後半にゲスト出演していたカラテボーイも将来こういう風に活躍してほしいな。

 そして、これもやっぱり特撮だから重要な玩具販促なんだけど、歴代を振り返っても極めて特殊な獣電竜の合体機構を上手く話に絡めてたのが印象的だったよなあ。
 だってさあ、獣電竜って合体するとほぼ必ず余りメカが出てきちゃうんだぜ? 常識的に考えりゃ、主人公に腕と足を託した後、置物と化す追加ロボなんて考えられませんよ! 猿渡さん!

 三条先生のすごいところは、それを逆手にとって各獣電竜に明確な個性を与え、むしろ玩具としての魅力を増した点にあるよなあ。普通に五体合体するよりも、はるかに個別メカが印象的に感じられるもの。付け加えるなら、それがそのままカーニバルの強さ描写へシームレスにつながった。

 ここら辺は戦闘用のエースを中心に、個別メカへ戦闘以外の役割を与えていたゴーバスの考え方をさらに発展させたものといえるかもしれません。楽しみが減るからあえて調べてないんだけど、トッキュウジャー(これから酒飲みつつ見る)でもせっかくだから受け継いでほしいものだなあ。


 総括

 以上、各要素ごとに分けて考えてきましたが、まあ、ひとことでまとめるならブレイブだった! これに尽きるでしょう。

 え? あえて難点を述べるなら伏線張っておいたとはいえ終盤のラブコメが少し唐突に感じられたって……?

 そんなもんは、おめえ、あれよ……照井竜にでも聞いてくれよ……。

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by ejison2005 | 2014-02-16 20:05 | アニメ