週刊少年ジャンプ 13年 24号 感想
 ウィザードはいつになったらL字の呪縛から解き放たれるのだろうか……。


 ソウルキャッチャーズ(新連載)

 あ、あれ……皮肉でも何でもなく面白いぞ??

 というわけで、みんな大好き神海先生の新連載。どんなライトウィングがくるんだろうと思ってたし、実際最初のハート描写でその片鱗は感じたんだけど、その後はその能力を活かして極めて真っ当な作劇を行うという。

 アレだね。ライトウィングがライトウィングだったのはひとえにトンデモすぎたサッカー描写が大きかったわけだけど、本作の場合だと主人公の能力がオカルトでもそれに従った刻阪君のやったことはあくまでも人間の範疇であるというのがまず大きいと思う。

 第二点としてはやはり、

・自分の能力を受け入れられなかった主人公が刻阪君の力でそれを受け入れる
・諦めかけていた刻阪君が主人公の助力でついに目的を達成し立ち直る
・ついでにモコが救われる

 という具合に三つもの「キャラクターの精神的成長」が凝縮されていたというのが大きいですね。
 主人公一人とってみても、「ふてくされてたプロローグ」「音楽と出会ったミドル1」「モコに共感して自分の能力を活用する決意を果たすミドル2」「クライマックスフェイズ」という具合に、この一話の中で価値観が二転三転しているわけですが、そうすることによって彼らと視点を共有する僕たち読者にも同じような価値観の地殻大変動を体験させ、それがカタルシスを生み出すことに繋がっているわけです。
 より正確に述べるなら、抑圧されていた主人公たちの心が解放される様を追体験することによって僕たちにもカタルシスがもたらされているわけですね。

 また、キャラクターの性格付けに関してもメイン二人が読んでの通りすげえ素直なイイ奴なので、読んでいてすんなり受け止められるというのも大きかったかな。
 ライトウィングのキャラクターは……まあライトウィングのキャラだったのでw 僕たちの共感とかそういう次元に存在していなかったからね。その点、見事に改善されている。

 というわけで、前回の連載経験を活かした作劇技術の向上が見て取れる良質な新連載であると思います。それだけでなく、ライトウィング愛好家に受けていた部分であるオーバーなイメージ描写も違和感なく物語に溶け込ませているのが素晴らしいですね。
 まさに、持ち味を活かしながら底上げを図ってきているわけで、今後も期待していきたい。


 ワンピース

 ううん、「どんな細かいところでも手を抜かずにがんばってやるぜ!」という尾田先生の気概は感じるんだけど、それがゆきすぎて食傷気味になってきてる感じ。なんかもうこの予選だけで単行本一冊か二冊は余裕で消費しそうな勢いだよね。まだ予選でしかない上に、この大会だって全体の流れじゃ一イベントに過ぎないわけなんですが……。


 ナルト

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 まあ、オビトさんには聞こえてなかったからね……。

 それにしても、オビトさんの心情吐露は岸本節の真骨頂というか、もっと素直に平たく「オレはリンのいる世界が欲しいんだ!」とかそんな感じじゃいけなかったのかってばよ。


 トリコ

 うん、千代さんこりゃ確かに油断だわ。いやまあ、油断というかあまりに訳分からん流れにポカーンとしちゃってたんだろうけども。

 美食會幹部の人がマッチさんと愛丸さんの手で瞬殺されたり、センチュリースープの情報持ってた人の技が料理人達の手で無効化され逃げられたりとかいったくだりは、いかにも組織戦という感じでよかったと思います。

 ただまあ、これだとカーテンと煙幕の発生位置から余裕で居場所を特定されそうな気もするけど。

ドム「スモークを張っておいたぜ!」
マーカス「(#^ω^)ビキビキ」


 暗殺教室

 烏間さんは格好いいしオチのウォーキング土下座も面白かったんだけど、やっぱりというか理事長の行動が気になって気になって仕方がないんだよなあ。あなた如きの立場で防衛省に意見できんの? という。

 いやまあ、実際のところは殺せんせーの正体知ってるみたいだしシロさんの中の人である可能性もあるしでなんか色々とあるのでしょうが、そうならそうで何で学校なんか経営してんの? となっちゃうんだよね。納得のいく設定があるならあるで、早いとこ開示してこのモヤモヤを取り除いてほしいと思う。

 結局、このシリーズは導入部の無理矢理さだけに留まらず〆の部分でもモヤモヤ感を生み出してしまっているわけで、やはりのりきれなかったという印象だなあ。


 斉木楠雄

 「ゲルマニウムファンタジーってどっかで聞き覚えがあるよなあ……」と思いつつググッてみたら勇者学の作中ゲームだった。我ながら記憶力がないにも程がある。





 どころか、実際に作っちゃった人までいた。おいおい。

 お話の方は、これらの情報でおぼろげに思いだしたゲルマニウムファンタジーの流れを汲んでいる感じで、麻生先生はネタが尽き気味なのかなあ……こういうのやっぱ好きなんだろうなって思った。


 ソーマ

 食戟関連の描写をしている時の濃厚なボーグ臭がまずはとてもとてもよかったです。何でこいつら、どいつもこいつも人殺しそうな顔してるんだよwww
 審査員として卒業生ズ勢揃いというお膳立てといい、このハッタリの効かせっぷりは好ましいと思っています。やるからにはとことんってやつですね。ここでのやり取りを利用して彼らのキャラ立てを行っていくこともできるし……さすがに全員課題を通じてそれやってたら冗長ってレベルじゃないですから。

 あとはまあ、いつも書いてるけど今週はとみに田所ちゃんと乾シェフがかわいかったです。SDジト目田所ちゃんがすごくよかった。乾シェフも着実に美味しいところをもっていくぜw

 ラストの流れに関しちゃ、そりゃ田所ちゃんがやる方が話の流れ的にスマートだし親父のこと知ってるのだろう堂島さんはソーマの力量を知るために可能な限り試練を与えたいのだろうし意外性もあるしで納得といったところ。


 ハイキュー

 及川さんが本当に影山君の先輩であったと、そんなお話。かつて及川さんご本人も今の影山君と同じ問題にぶち当たり乗り越えたということで、彼のキャラクターがどんどこ深まっていくぜ。本当、三回戦で使っちゃってよかったの? てくらい。

 そりゃ、こんな過去があったんじゃ影山君のこと大好きにもなるし、自分にとっての岩泉さんと同じ存在であろう日向君にも何かとかまってやりたくもなるよな。かといって、中学時代に何でもかんでも世話を焼きまくったわけじゃないのは複雑な内心故なのでしょう。
 まさしく、いい先輩でありいいライバルキャラであると思う。

 お話的な決め手は、やはりラストの「はやく、早くやろう」ですね。このシーンによって、過去回想時の強敵と出会って追い詰められていた及川さんは強敵と出会って喜びを感じるまでに成長を果たしたのだと描写されている。グッジョブ。


 銀魂

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 ↑このコマにおける一龍さんがスカートはいてるようにしか見えずに「え? 女の子なの?」と混乱し、実際そうだったというのがなんとも言えずもにょる。後の同じギャグだとはっきりズボンはいてるから、スカートとして書いたわけじゃないと思うんだよね。
 下半身丸出しで上着使って隠してる……みたいな図なのかな。

 一応、正体に関する伏線と考えることもできますが、大長編描いてるわけでもあるまいし、このどんでん返しはむしろ予期させないことでインパクトを狙う類のものだと思いますしね。
 内容そのものはとても面白くてゲラゲラ笑えただけに、そこら辺がどうにも気になるのでした。


 キングダム(特別読み切り)

 面白いらしいと噂には聞いていたのですが、なるほどわずか33ページという尺の中に、

・歴史ものでありながら知識無しで楽しめる単純明快なストーリー
・好感の持ちやすいいかにもな少年主人公とヒロインのキャラ立て
・軍隊同士のぶつかり合いに相応しい計略(騙し討ちVS兵力の集中運用)
・それを実現する本編ヒロイン(だろう)キャラの活躍

 といった諸々をぶち込んでおり、読み切りとして完成されていながら本編がどういった漫画でどういったところに魅力があるのかを余さず伝える宣伝マンがとしても完成しています。

 なんというか、ベルセルク黄金時代を彷彿とさせる味わいですね。本編もいずれ読もうと思った。期間限定でタダ読みできるとカラー扉にも書いてあることだしw


 キルコさん

 ロリとショタが居候してくる……だと……ゲス先輩はヘリと一緒に爆発四散していればよかったんじゃないかな。

 ジンさんも役割を果たしつつあまりヘイトを高めない感じだし、オチのどんでん返しも面白いしで、満足度は高いんだけどなあ。それでも打ち切られるのか……。


 ハングリージョーカー(最終回)

 連載お疲れさまでした。


 スーパーヒーロータイム


 ウィザード #35

 一体全体どういった形へ落とし前をつけるのだろうと思っていたら、ガチモンのシリアルキラーだったでござるの巻。マジか? マジで? マジだ! にも程があるんだってばよ。
 まあ、「嘘を言ってないだけで本当のことを全部話しているわけではない」という僕の予想も当たったっちゃ当たったわけですが、ここまで斜め上の方向でくるとは思わなかったぜい。

 しかし、思えば武器はハサミだし普段のうざすぎる立ち振る舞いもなるほど、狂人であるからだと言われれば得心がいくわけで、これは綺麗に裏をかかれたなあ。清々しい。

 また、朝っぱらから怖すぎる殺害シーンを逃げずに描写したのも評価したいですね。流血表現を用いたわけでもゴアシーンを流したわけでもなく、はっきり殺人鬼だと断定できかつ恐ろしさを感じさせる演出も非常によろしかった。

 殺陣に関しては、ドルフィンビーストが見せた逆手の動きが面白かったです。前にもそんなこと書いたけど、ウィザードのライダーはマントを装着してるから円の動きが映えるよね。この頃はあまりやらなくなってしまった感じだけど、せっかく殺陣を美しくする装飾がされているのだからこの調子で活かしてほしいもんだ。

 ところで、あの床屋さんセットはおそらく人間時から使用してるんだと思うけど、人知れずあんなもんこさえる辺り普段のひょうひょうとした態度に反してなかなかのガッツである。まあ、そういうところも含めてシリアルキラーさんなのでしょうが。


 キョウリュウジャー #13

 そう、キョウリュウジャーにおいて人間関係がややこしくなる時は大体全部アミィさんが関与しているのであった。三条先生は彼女をどうしたいんだよwww

 そんなわけで、追加戦士加入後恒例の「追加戦士に対し既存戦士はどう接するか?」というイベントを冒頭の稽古でサラッと消化しつつ、後は六人全員にポンコツっぷりを遺憾なく発揮させ収束させる見事なコメディエピソードであったと思います。

 これだけ書くと三条先生が好き勝手やったというかやらかすだけやらかしたという感じになってしまうんだけど、ちゃんとプテライデンオーのウエスタン形態に関わる三人を軸に描いている辺りがさすがでありますな。お仕事としての一線はきっちり踏まえている。その上で好き勝手やるのが三条節。

 殺陣に関しては、これもウィザードと似たような関心事になりますがグリーンの逆手アクションが素晴らしかったです。今週のビースト、グリーンの両者が素晴らしいのはきちんと重心を乗せて順手の振りに勝るとも劣らないスピードを実現させているところだよな。
 以前、高岩さんがハリケーンスタイルで逆手アクションをやってた時も指摘したし、そもそも自分で物差しでも使って真似てみりゃ分かりやすいんだけどやっぱやりづらいもんね。逆手。
 そこをきっちり克服して魅せるアクションに仕立てているのは、地味ながら特撮として大いに意義のあることだと思うわけですよ。

 で、冒頭の話題に戻るわけですが、三条先生ってばガイキング辺りまでは正統派ヒロインを正統派で描いてた印象が強いんだけど、Wからこっちポンコツヒロインを書くのにハマッてるんじゃ……。


 ドキドキ!プリキュア #15

 うーむ。この子達は情報収集の判定に揃ってファンブルでもしているのか? とツッコミたくなってくるぜ。いやいや、変身して夜の街を飛び跳ねる前にもっと探るところがあるからね。
 まあ、僕たちの場合は神の視点だからアイちゃん=王女様もしくはレジーナちゃん=カテジナさん王女様という考えに行き着けるわけではありますが、それにしても手がかりレスでそこら辺を跳び回るのは違うだろうと。捜査は足で稼ぐって言うけど、それ別に物理的にって意味合いじゃないからね。

 そこを除けば、そろそろ忘れそうになってた剣崎しゃんのアイドル設定を主軸に「自分一人で全部やろうとした剣崎しゃんが仲間を信頼して任せるようになる成長話」としてきっちり仕上がっていたし、先輩女優さんも普通にイイ人で視聴感もさわやかだったし、レジーナちゃんの特異性を描写しつつ販促もこなしてたしでとても良くできてたと思います。それだけに、王女様探し関連のおざなりな消化っぷりが気になって仕方ないともいいますが。

 どうでもいいけど、合体必殺技の全員ウィンクすごくかわいい。


 ヴァンガード #122

 そうだ。それだよブレイじゃなかった石田君。まあ、そもそもアーマーブレイクのLBはCB3だからあのタイミングで使うとジャッジだけどな!

 先週のソニックノアもそうだけど、ここら辺はアニメ製作時(つまり発売前)はコスト査定が異なっていたのかもしれませんね。特にアーマーブレイクは手札三枚という重いコストも同時に払うわけですし、色々調整してたのだとしてもおかしくない。

 そんなわけで、コスト関連やお前完ガ握ってたなら使わずに正解じゃねえか煽ってんじゃねえよとかはあるけど、そこを除けばどのタイミングでLB使用するべきかというアーマーブレイク特有の問題点を主軸に据えて販促しつつ、石田君の精神的成長も描く良エピソードだったと思います。

 うむうむ。やっぱりアーアーブレイクは使いでのある面白いユニットであるな。僕はアーマーブレイク使い続けるよ(組み直した騎士王デッキ握り締めながら)。

 で、来週はペイル販促のためにコーリンさんが犠牲になる未来しか見えないんですがそれは。レン様に関しちゃ、とりあえずアイチきゅんが頂点的立ち位置にいてほしいという作劇的都合もあるのでまだ分からんけど、コーリンさんは……。

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by ejison2005 | 2013-05-13 21:54 | ジャンプ感想