プリキュアが作品モチーフとキャラ設定を合致させないのは……
 何でなんだぜ? と思ったのでちょっと書いてみる。

 その前に、作品モチーフとキャラ設定の合致というやつについてちょっと説明。ぶっちゃけ、上手い言葉が見つからなかったのでこんな変な言い回しになりました。

 例えば、海賊戦隊ゴーカイジャーの場合は、得意分野や出自こそ異なるものの、全員が「帝国に反旗を翻した宇宙海賊」です。海賊というモチーフに対し、キャラが海賊という設定を持っている。
 シンケンジャーなら「殿とその家臣」ということで、これもまた、侍というモチーフに対し、全員が侍としての設定を持っています。約一名、寿司屋もいますが、彼もまた侍としての心を持ってることは散々劇中で描写されていますね。
 戦隊だけではなんなので、ジャンルを変えてみると、ダイ・ガードもサラリーマンというモチーフに対して、登場人物ほぼ全員が所属企業とその関係者としての設定を持っています。

 このように、主要人物全員に共通する設定(モチーフ)を持たせることによって、これらの作品は「海賊のスーパー戦隊とはどうあるべきか?」「現代を生きる侍とはどうあるべきか?」「サラリーマンにも平和を守ることは出来るのか?」といったテーマを浮き彫りにしているわけです。


 しかるに、プリキュアはどうなのか?
 無印……は番組形式を確立させた作品だから置いとくとして、僕が視聴した範囲だと、

 蝶と薔薇がモチーフのファイブ
 いや、どうしろと?

 花がモチーフのハートキャッチ
 植物学者の孫で自分も花が好き 夢がファッションデザイナー ボーイッシュ 悲劇の一号戦士

 音楽がモチーフのスイート
 ピアニスト志願 パティシェ志願 歌い手 姫

 童話がモチーフのスマイル
 童話好き(但し現時点で読んでるシーン無し) バレー部 絵描き サッカー部(大家族) ???(弓道?)

 こんな具合です。うん、むしろモチーフと繋がりのある人員のが希少な気がしてきた。

 と、ここで注意しておかないといけないのがテーマの存在で、例えばファイブはモチーフとは繋がりが無くとも、「夢」というテーマに関しては全員が何らかの夢や目標を持っているため、テーマの浮き彫りには成功させられています。スマイルの場合、今のところ全員が何らかの形で「ハッピーエンド」を目指しているので、そっちで繋げていく腹積もりかもね。「夢」と、どういった違いを持たせられるかが大いに問題となりそうだけど。

 話を戻し、これの何が問題かというと、未完結のスマイルとそもそも音楽すらまともに扱えなかったスイートは置いといて、ハートキャッチで話をすると、終盤の重要なところで、青と黄が若干空気化したり、桃と紫の抱えるテーマが「正義の戦士とはどうあるべきか?」という花とあんまり関係ないところへいっちゃったり、といった現象を引き起こしてしまっているわけです。モチーフで繋がっていれば、地球の砂漠化を目標とする(花をなくそうとする)ラスボスに対し、全員で一丸となって何らかのアクションを起こすことも可能だったでしょう(単に戦って倒す、のとはまた別で)。


 このような現象を起こしてしまう要因としては、基本的に中学生設定縛りであり、女児向け玩具販促番組である関係上、あまり暴力的なモチーフは使用できないという、プリキュア独自の事情が多分に関わっていると思います。
 確かに、プリキュアの主要人物が宇宙をまたにかける海賊だったり、現代を生きる侍だったり、OLだったりしたら困る。

 しかしながら、そうやって縛りに縛ってきた結果が上述の状態でもあるわけでして、案外、宇宙をまたにかける海賊だったり、現代を生きる侍だったりといった設定を持たせる思い切りこそが、今のプリキュアに必要なものでもあるのかもしれません。いわば、Gガン的なターニングポイント作りというべきか。

 シリーズが縮小再生産の袋小路にはまった場合、どうなるかは地球戦隊っつーか、マックスマグマ大先生がその身を犠牲にして僕らに教えてくれたことですし、ね。

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by ejison2005 | 2012-03-01 04:22 | アニメ