バトルセレクション クウガ対未確認生命体第6号
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皆さん、今更ですが、管理人はバトル物が大好きです。
ですが、バトル要素さえ入っていれば何でもOKという雑食派ではありません。
中でも、攻撃を一発入れるだけでバトルが終了する「ワンパン系バトル」や、戦闘前にあらかじめ自分の能力を詳細に説明する「紳士系バトル」、普通の人間がコンクリ砕くような衝撃波つきの電撃を食らったり、飛来する鉄球の直撃を受けてもピンピンしている「不死身人間系バトル」等はあまり好きではありません。
どうせ時間をかけるなら、最上の物に触れたいですしね。
しかし、こういう風に書くと、
「じゃあ、どういうバトルならいいの?」
と疑問に思われる方も多いでしょう。
そこで本日は、管理人が気に入ったバトルを、解説付きでご紹介しましょう。
題して、一発企画「バトルセレクション」です。

さて、ご紹介するのは仮面ライダークウガ の第5話「距離」と第6話「青龍」におけるクウガと未確認生命体第6号(ズ・バヅー・バ)のバトルです。
何故クウガ!?
と思われる方は多いと思いますが、ハンター ジョジョだと、能力が複雑なので解説がシンドイのです。ご了承下さい。
付け加えるとするなら、単に管理人がオダギリジョー贔屓なだけです。これもまた、ご了承下さい。
知らない人の為に説明すると、クウガの主演はオダギリジョーだったりします。
オダギリジョー=仮面ライダークウガは、特オタにとって常識です。今後はオダギリジョーの顔を見るたびに、クウガだと思ってください。

話がそれました。
さて、このエピソードの中で第6号は、何度失敗しても懲りずにバスジャックを狙ったりするショッカーの怪人よろしく、景気良く人を殺めていきます。
懲りろよ!!
と思われる方も多いでしょうが、未確認生命体(つーか、グロンギ族)はそういう種族なので仕方がありません。
彼らに人殺しをするなと言うのは、人間に食うな・寝るな・ネットをやるなと言うのに等しいのです。
で、そんな殺人ジャンキー6号。
当然と言えば当然ですが、警官達に見つかって戦いになります。
が、警官が勝ったら仮面ライダーが必要ないので、戦いは6号による一方的な殺戮に。
そこへ駆けつけてきたクウガ、いよいよ6号との戦闘になります。
しかし、この6号。正々堂々と正面から戦うような愚は冒しません。
戦闘民族の誇りとかそういうのはとりあえず置いといて、クウガを挑発し、

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近くのマンションの踊り場に誘い込みます。
はい、ここは重要なポイントですね。
未確認生命体にとってクウガは宿敵。強いのは分かりきっているのですから、正面から戦ってはいけません。
しかも、6号は未確認生命体の中でも力が弱い怪人です。
どのくらい弱いかと言うと、散々パンチやキックを浴びせまくっても、クウガに大したダメージを与えられないくらいです。(効かないわけじゃないけど)
一番ダメージを与えられたのが、高層ビルからの突き落としと言う時点で、推して知るべしですね。怪人としては、どうしょうも無いくらい非力です。
しかし、その分スピードは半端じゃない6号。
2階の廊下の手摺の陰に隠れて移動して1階のクウガの背後へ飛び蹴りをかましたり、廊下から廊下へとジャンプで移動してクウガを翻弄する立体的な戦術を披露します。
まあ、セコイといえばセコイのですが、自分の長所を生かした素晴らしい戦闘方法だと言えるでしょう。
条件さえ整えれば、単純な力の差は簡単に覆せるという良い例ですね。
ちなみにこの時、ジャンプして移動する6号を同じくジャンプして追おうとするも、6号の飛翔距離の半分くらいの地点までしか届かず、

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マンションの階段を駆け上がるヒーローという、シュールな光景を見せつけるも、階段の途中で空中から不意を討たれて1階にクウガが落とされるというシーンを入れる事で、視覚的に分かりやすくこの2者のジャンプ力の差が説明されています。
実際に同じ行動をさせ、スペックの違いを視覚的に見せる。古典的ですが、それだけに効果的な手法ですね。
マンションの階段から落とされるという珍プレーを見せ、物語的にも玩具の売り上げ的にもピンチのクウガ。
しかし、この時ベルトが青い輝きを放って青いクウガ、ドラゴンフォームへと変身させます。
フォームチェンジしたクウガは、驚く事にひと跳びでマンションの屋上へ辿り着きました。
先ほどのマンションから落とされるシーンは、ドラゴンフォームのジャンプ力を強調する意味合いがあったのですね。
パワーアップしたなら、それまで出来なかった事をやってのけさせる。そういったシーンが無いと、パワーアップの意味そのものが無いのでとてもとても重要な事です。
クウガのパワーアップを目にし、6号も、
「ゴグザ、ゴンガゴグギギ!!」
と、意味はサッパリ分かりませんが、何やら嬉しそうに語りかけます。意訳すると、
「オラ、わくわくしてきたぞ!!」
というところでしょうか?流石は、戦闘民族です。
さて、舞台を屋上に変えてのバトル。
ビルの屋上から屋上へと飛び移る両者のシーンを入れる事で再度、通常時とのジャンプ力の差が強調されます。
そしてこれまで、全然当たらなかったクウガのパンチが、

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北斗百列拳ばりの勢いで命中していきます。

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が、平然と反撃してくる6号。
そう、ドラゴンフォームは、ジャンプ力とスピードが大きく上昇する代わりに、パワーがヘッポコになるという諸刃の剣だったのです。
ぶっちゃけた話、6号がわざわざクウガの攻撃が終わるまで待つ必要は無いのですが、ここはあえてリアリティを減らす事で、ドラゴンフォームの特性を視覚的に表現しているわけですね。
高層ビルから落とし、今回最大のダメージをクウガに与える6号。
もはや反撃する余力の残っていないクウガを抱え込み、もう1回高層ビルの屋上へ登ってそこから落とすべく、ジャンプの体勢を整えます。
とそこへ、

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近くの煙突からの排気ガスが吹き込み、それを見た6号はクウガにトドメを刺さずに立ち去りました。
これはちょっとネタバレになるのですが、未確認生命体達は実はある一定のルールに従って殺しをしなければならないという制約が存在し、この煙がルールに触れる為に6号は立ち去ったのですね。
お話の都合の為にクウガを生かしつつ、今後への伏線をバッチリ張ったわけです。
ただ何となく敵キャラが見逃して去っていく作品は、見習って欲しいですね。
ここで気付かれた方もいるかもしれませんが、ドラゴンフォームのお披露目は負ける話でした。
これに限らず、クウガは負ける話がかなり多いヒーローだったりします。
それでも玩具が売れたのは、それだけ話の骨子が(子供が見ても分かる程)シッカリしていたという事です。
さて、思いっきり負けてしまったクウガサイド。
このまま負けてはいられませんので、クウガのベルトが出土したのと同じ場所で発見された碑文の古代文字を解読したりするも、なかなか間に合いません。
ちなみにこのシーン、本当はもうちょっと込み合ったお話なのですが、あくまで今回の主眼はバトルなので割合させていただきます。
また、この日常パートで、

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赤い蓋と青い蓋のソースと醤油の容器を見ながら、青いフォームの戦い方に悩む主人公に、カレーにどちらをかけるか悩んでいるのだと勘違いしたマスターが、
「そりゃ、ソースの方がカレーにかけるには主流かもしれん。だが、醤油には醤油の良さがある」
と助言するシーンを入れる事で、再度ドラゴンフォームにも何らかの長所が存在する筈だという伏線を張ります。
しかし、対策が得られないまま、再びクウガは6号と戦闘へ。
今度は初めからドラゴンフォームなので、相手のスピードに翻弄される事はないのですが、攻撃が全く通用しないのは大きく、苦境へと追い込まれます。
しかしそこへ、(煙の角度から、あらかじめ場所を特定していたので)現場を封鎖していた警官達を原チャリで突破するという荒業を披露した主人公の友人の考古学者が、碑文から解読できたドラゴンフォームに関する内容を叫びました。
「水の心の戦士、長き物を手にして敵を薙ぎ払え!!」
それを聞いたクウガは、

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近くの手摺を引っこ抜いて構えます。
と、手摺は見る見るうちに、

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ドラゴンフォームの固有武器、ドラゴンロッドへと変化していきました。
そう、ドラゴンフォームは、武器を持つ事で真価を発揮する形態だったのです。
押せ押せモードのクウガは、次々と痛撃を浴びせ、必殺技「スプラッシュドラゴン」で見事に6号を撃破しました。
ピンチの後には逆転劇。王道です。
やはり、負けっぱなしでは見てる側も萎えますからね。

以上、クウガ対未確認生命体6号のバトルセレクションでした。
これに限らず、クウガは多彩な変身形態(劇中では超変身と呼称)を生かした演出が多く、能力バトルとしても1級品です。
皆さんも、時間が余ったら是非ご鑑賞下さい。

オマケ
ちなみにこのエピソード、どうにもこうにもグダグダな箇所も存在します。
前述の、警官達を原チャリで突破もそうですし、作中で高性能ライフルと呼ばれた品が、

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こんなだったりとか。
何ともまあ、レトロ感溢れる高性能ライフル(笑)です。
僕は、これ程までにカッコ笑いの似合う銃器を他に知りません。
後はまあ、レギュラーキャラである一条刑事が、前のエピソードで携帯の電源をオフにしなかったのが原因で尾行がバレ、未確認生命体に殺されかかったくせに、凝りもせずに携帯の電源をオンにしたまま狙撃を行おうとして、着信音が原因で失敗したりとか。
意外とドジッ子、一条刑事。

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by ejison2005 | 2006-04-08 01:24 | アニメ | Comments(4)
Commented by 黒川 at 2006-04-08 11:39 x
クウガは本当に良作ですよねぇ…グロンギの言葉を、あえて分からないままにする事で「理解しがたく、相手の価値観を認める訳にはいかない存在存在」として描かれています。普段は人間の姿で行動し、ゲームの時意外には人を襲う事もしない。だから共存できそうに思えるのですが、「越えられない壁」がある。
グロンギ語は、そう言った事を分かりやすく表現していると思います。

ちなみに、グロンギの言葉は「グロンギ語」で検索すると分かりますが、基本的に日本語なんですよね(^_^A
母音はかわっていないので、以外にニュアンスが伝わってくる不思議w
そうじゃないと、役者さんも演じ難いしね(^_^A
ちなみに、ドラゴンフォーむになったバズー君の台詞は「 ゴグザゴンガゴグギギ (そうだそのあおがいい)」です。
Commented by ejison2005 at 2006-04-08 23:33
クウガは戦闘演出でも、フォーム毎の使い分けが素晴らしかったですからねえ。
どこぞのガンダムは、猛省してほしいとこtろです。
Commented by 村長 at 2006-04-10 02:52 x
まずはこんばんわ。

懐かしい。
とはいえクウガはもう何年も前の作品なんで正直あまり覚えていません。
でもあの話はな~んか記憶に残ってるんですよね。というかクウガが新しいフォームの力を理解するエピソードは全部(薄っすらとではありますが)覚えてます。やっぱ巧かったんでしょうね。
特にソースと醤油の例えは良かった。今でもはっきりと覚えてます。
Commented by ejison2005 at 2006-04-11 03:37
村長さん、こんばんわ。
他のサイト様で間接的にやり取りをした事はありますが、直接お話しするのはこれが初めてですね。
クウガの新フォームエピソードは、どれも力が入ってますよねえ。
当時は、平成ライダーが今後も続く保障など無かったですし、持ちうる全てをつぎ込んだのがうかがえます。それでいて、子供を置き去りにしない。
ソースと醤油のエピソードも明らかに子供を意識してますし。
不朽の名作とは、こういう作品の事を言うんでしょうね。