週刊少年ジャンプ 11年 35・36合併号 感想
 おや、こんな時間に誰か訪ねて来たようだ……。


 ワンピース

 やめたげてよう!

 ホーディーさんは……ホーディーさんはなあ……この軍勢を揃えるために、暗殺劇を演出したり(暴露しちゃったのはどうかと思うけど)、強そうな奴に声をかけたり、デモンストレーションのために海賊達を狩ったり(歯でやる必要は全くないけど)、今さっき来た連中はともかく元から配下にいた奴らを食わしていくために資金繰りで苦心しただろうし、様々な努力と時間を費やしてきたんだぞ!

 それを……それを……「ドクンッ!!」からのたった6コマで半数も戦闘不能にするなんて……モンキー・D・ルフィ! 貴様は悪党にでもなり下がったのか! あ、元から海賊だった!

 いやあ、そんなわけで、覇気って「強者=大軍勢を率いている」というワンピ世界観において古典的少年漫画バトルを成立させるのに必要不可欠なツールではあるんだけど、よくよく考えたらそれだけの大軍勢を率いるに至った敵側の努力を一瞬で無に帰させてしまう鬼みたいな能力なんだなあと。

 ホーディーさん自身は一切同情の余地なんぞないし、覇気で雑魚が蹴散らされた時はざまあ! だったんだけどね。それはそれとして、こりゃあかわいそうだと思わずにはいられない。いつからここはフロニャルドになったんだぜ。

・ルフィ、ヒーローになる
 いやあ、アダルティっすなあ。映画「スターリングラード」みたいだ。
 ジンベエさんは「人間との共存」という自身の政治目的のために偶像を作り上げ、民衆を扇動しているわけで、数ページでコントをしつつさらっとそれをやってのけてるのはすげえと思う。
 これ程までに優れた懐刀を有しつつ、将来的には海王類を操れるであろう武力、民衆からの人気まで持つとはいやはや、しらほし姫こそまさに王者の器よ。


 トリコ

 ぶっちゃけ、やってること自体はランダムエンカウントモンスター狩りという極めてRPGライクな経験値稼ぎなんだけど、将棋の例などを持ち出すことで上手いこと説得力を与えていたと思います。
 しかし、多い時で一日数百匹って本当に多いなおい! グルメ界は食い物が美味いから人間界へは滅多に来ないとか言ってたトリコの立場が……。


 バクマン。

 乗っ取りかと思っていたらそれ以上の何かだったでござる。

 いや、今回の話は真面目に面白いっすわ。今週時点だとかなり興味深いシミュレーションになっていたと思う。ハリウッド映画の脚本だって大勢の力で作り上げるんだから、漫画でそれをやったらどうなるかは前々から気になってたんだ。
 しかしこれ、サイコー達と対立させる漫画的都合があるから仕方ないんだけど、もう自分らで雑誌立ちあげちゃえばいいのにね。そうすれば集英社が取り分を抜いた原稿料から更に抜くという、採算性ゼロなことしなくて済むんだし。雑誌を作るのは色々と難しい制約があるらしいけど、コミックギアなんて例があったんだから七峰パパなら楽勝でしょう。
 そうすりゃモニター達の守秘義務もかなり緩和できる(ツイッターなどでの宣伝も多少期待できる)のだし、漫画的都合があるとはいえ、残念なことだ。

 ともかく、落とし所としては、「ビジネスとしてそりゃあ色々いかんでしょ」というオチになるのが半ば確定している状態だから、純粋に話の転がしを期待したいですね。サイコー達の変な精神論とかはいらない。

・七峰君リブート
 義務的につっこんでおきますが、この子、何がしたいんだろうね。やはり小杉さんに上手いこと騙されただけだったと気づき、殺意の波動にでも目覚めちゃったのでしょうか。そういう運営方針だから、というのもあるだろうけど、とうとう自分で面白いかどうかを判断することまで放棄しちゃったし。


 ナルト

 んー、なんか「死人は大人しく寝てろってばよ!」な流れになってきてるけど、イタチお兄ちゃんは手伝ってくれないんだろうか。穢土転生の再生効果が車輪眼にも適用されるなら、早くも忍び連合最強戦力に繰り上げ当選しちゃうと思うんだけどなあ。

 あれですね。仲間になってくれそうなNPCが仲間にならなそうな雰囲気も同じくらい濃厚に発している、あの感覚。今こそシスイに代わり、陰から平和を支えてくれればいいじゃない!


 銀魂

 スケジュールに余裕を作る意図がありありと感じられたあのバクマン回を持ってしても、下描き掲載になってしまうほど空知先生はひっ迫しているのだろうか。夏場は漫画家にとって最も忙しい時期だと炎尾燃も言ってたし、銀魂のネーム切りは死ぬほど大変そうだし。

 本編ですが、僕もベジータ派なので大変面白く読めました。これだけメンバーを乱れ打ちして、ほぼ全員がボケ尽くしているってんだから本当すげえや。しかもその上で、イイ話にしやがったw


 ハンター

・扉絵
 ネテロ会長www
 単行本の表紙になったり、この人むしろ死んでからの方がフィーバーしてるような気がするぜ。ドラゴンボールじゃねえんだからw

・勝った! キメラアント編完!
 連載再開して1話で実質終わってしまったでござるwww
 王とプフが「お前はもう死んでいる」を体現した状態になり、兵隊を運用するはずのピトーがボッされてしまった以上、あとはハンター側がこの先生きのこれるのか等のミニマムな事後処理や、王とコムギちゃんのエピソードに終始するのが見えているわけで、繰り返しますが実質的には終結してしまっているのだと思う。
 しかし、ハンターサイド最後のアクティブアクションを披露するのがパームになろうとは、全く思わなかったなあ。


 スターズ

 こっから主人公が猛追を見せて直接対決じみた展開にでも移行するのかと思いきや、特に何事も無く終わってしまったという。あの二人が競い合ったら面白そうだとか言っていたのは何だったのだろうか。
 今週も突然のアクシデントに共同作業で立ち向かうという展開ですし、そういった対立軸を作る気は毛頭ないってことなのかなあ。対立するのも競い合うのも言葉の上ではライバルですが、漫画キャラとしてのお仕事は全然違うものですし、この先盛り上がるのか心配だぜ。


 鏡の国

 扉絵の松川さんが今週も可愛かったです。

 本編ですが、この脱出条件だといよいよもってサブヒロインとの恋愛が茶番じみてしまうので、やはり松川さんは今のまま友達に胸を揉まれたりして欲しいと強く強く思いました。


 ムラハガネ(金未来杯作品)

 奇遇ですね! 僕もドロヘドロとか好きなんですよ! というのが第一印象ですが、でも今は、そんな事はどうでもいいんだ。 重要なことじゃない。
 とりあえず、ストレートにジャンプ作品から影響を受けましたというのではなく、同じ漫画媒体とはいえ外部からジャンプになかったものを仕入れようとしているのは評価したいです。縮小再生産を繰り返したって仕方ないし。

 まあ、絵のことなんざそのくらいにして本編ですが、ひと言でいって、悪役に魅力が無いです。連載されて第何回目かの単発エピソードならばまだしも、それ一本で作品の世界観、そこから導かれるテーマ、それに対する主人公の解答(生き様)、あとできれば可愛いヒロインなどを描かなければならない読み切りにおいて、何故に女装した変質者が犯人なのか。それ別に未来テクノロジーが存在する世界観にする必要ないよね、という。

 この主人公の場合、戦うために作られたけど今は正義のために戦っていますという仮面ライダー的な側面を持つし、それこそが作品のテーマになりうる要素だと思うので、徹底的にそれと対立した要素を持つ悪役を据えるか(例:ショッカーライダー)、あるいは、主人公と似たような背景を背負った被害者役を用意する(例:ハガレンのロゼ)かした方が良かったんじゃないですかね。
 それがないから、一介のタコスケを主人公がのしました、以上のお話になっていないんだと思うのですよ。で、かようなタコスケなんぞ倒して当たり前なので、せっかく格好良い武器とか用意してもバトルが盛り上がらないという。


 ブリーチ

 うはwww一護だせえwwwww

 改めて解説するまでもありませんが、ブリーチという作品は頼れる冷静沈着なレッド的役回りの月島さんと、まだまだ未成熟な迅き冒険者とでも言うべき立ち位置だった一護のツートップで愛染戦決着まで引っ張り、その戦闘で失った力への執着から一護が暴走し現在に至るわけですが、それにしてもこれはwww

 いやね。一護じゃ月島さんの作戦にまんまと引っかかるのも仕方ないとは思うんですけど、ボスキャラお約束のパワーアップまで他人頼りなのかよと。一応、今のところボスキャラ的立ち位置なのにいいとこ全然ねえじゃん。パワーアップしても全然脅威を感じないじゃん、という話なのです。遡って、こんなのを傍らに置いて成長を促してた月島さんが、見る目なしの間抜けだったようにさえ思えてしまう。

 ここまでヘッポコだと、やはり大ボスが他にいて、一護はそいつに騙されているのだと考えた方がよさそうですね。

 しかし、返す返すも一護というキャラが残念だよなあ。最初から完成されている月島さんに対して、成長するタイプの主要キャラを用意しようとしたんでしょうけど、戦闘力はともかく精神的に全然成長せず、周りに流されてばっかりなんだもん。

 本当にこの作品、主人公の人物造形は完璧なんですが……。

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by ejison2005 | 2011-08-08 06:20 | ジャンプ感想