週刊少年ジャンプ 10年 50号 感想
 主人公達は仲良し三人組と台詞でいきなり定義づけられた。
 一方、毎回ショートコントをしている石田仮面とサカナちゃんは無理矢理定義づけずとも仲良しだった。


 ワンピース

 やべえ、見事に尾田先生の手で釣り上げられた形だw
 単に意表を突いただけではなく、おそらく普通にかませっていた時よりも面白い展開となっているわけで、これが嬉しい誤算というべきでしょうか。良かったなあカリブーさん。これで記憶に残るキャラとなれたよ。いっそのこと、「使い勝手の良いパシリ」として仲間になっちゃえばいいんじゃないだろうか。ルフィが首尾よくクラーケンを手懐けたなら、格の違いも理解するだろうし。
 うん、彼を見てるだけで幸せな気持ちになれる。これだけで今週のワンピは大満足だ。


 ナルト

 カルト宗教のパワーを思い知らされた……そんな感じのエピソードでした。おいおいお前ら、そんなあっさり主張を翻すなよ。「ウオォー!」とか言ってるんじゃないよ。

 「俺、他里に仲の良い友達がいるから、お前らも仲良くしようぜ」という、演説の内容そのものも問題がありますが、輪をかけて問題なのが、そもそも、演説だけで仲違いを治めさせてしまうというプロットにあります。
 今回の演説って、我亜羅のキャラを深めているようで、実はまったくそれを成し得ていないのですよ。何故ならば、「台詞だけで全てを解決してしまっている」から。
 他者の説得というイベントにおいて何が大事かといえば、説得を行う側がどのような苦労をするか、という点にあるわけで、それをその場で即思いついた演説だけで済ませてしまうというのは、苦労という名のイベントをスキップすることに他ならないわけです。

 例えば、つたない連携の隙を突かれた結果、一回くらい連合軍が大打撃を受けるなりして、「仲違いしてるからこうなるのですよ」という教訓を場の全員が得た上でとかなら、演説和解も少しは理解できるんですけどね。もちろん、大打撃を受けた際、我亜羅が全軍に伝わるような形で奮戦するのは前提として。


 バクマン。

 サイコーには、情熱・思想・理念・頭脳・気品・優雅さ・勤勉さ、そして何よりも作劇経験が足りないような気がしていたのですが、そんなのは全くもって僕如き凡人の発想であり、偉大なる超天才サイコー様にかかれば、とっかかりさえあれば、担当編集者を思わず唸らせられるくらいのネームをたった一晩で描き上げることくらいわけなかったようです。何というラディカル・ジェバンニスピード。
 いや、というかさ、小豆と話したことではっきりするのは、どのような物語にするかという指針に過ぎず、それをネームという形でアウトプットするのは全然別のお話だと思うんですけど。言ってしまえば、先週のサイコーは漫画家志望者が新聞か何かを読んで「これをネタにすれば面白い漫画になるんじゃないかな?」と思いついたのと同じ段階なわけで。
 発想するだけなら誰にでもできる。それを形に出来る人種こそがプロなわけですが、サイコーこそは本当の漫画の才能を持つ立派な漫画家で、彼ほどの漫画家はいないということでしょうか。

 しかしまあ、そんなのはほんの前座で、今週の目玉はやはり、ラストの仲違いでしょう。こいつら、何で今更こんな理由(※)で喧嘩してるんだ? その理由で喧嘩するなら、今の方向で話がまとまる前にそうなるだろう??
 しかも、シュージンが既に白鳥家に啖呵切っちゃってるせいで、話の落とし所が非常に限られているんですよね。まさか今更、「やっぱ恋太やめました!」なんて言い出せるはずもないですし(やりかねないのがこの漫画ですが)。
 となると、「現状の方向で頑張ろうぜ!」となるしかないわけですが、基本、現状回帰するだけならば、そもそも仲違いさせる必要すらないわけです。初めからそうする必要がないわけだからね。紙数の無駄にしかならない。

 ※「こんな理由」と書いたけど、そもそも「喧嘩した理由」がよく分からないというのも、このイベントの問題点ですね。ちなみに僕は、「もう一本、アニメ化を視野に入れた作品描くなら、相棒の俺に頼るのがスジってもんだろjk」という意味だと解釈した。要するに、シュージンが構ってちゃんになってるということですね。
 結構シンプルな理由でキレてるのに、自己擁護のためにゴチャゴチャ色んな理屈を混ぜ込んでるせいで、読んでる側に伝わりづらくなっている上、シュージンの株を更に下げる結果となっているんじゃないだろうか。「いや、オレは別に構わないんだよ? 構わないけどさ、お前はいいの? いや、オレはこのまま原作者として上を目指してもいいんだよ? マジで」と言ってるも同然なわけで、うん、こう考えると半端無くウゼェな。というか地獄のミサワだな。別にサイコー主導で進めて問題なくいけそうなのがまた。

・平丸さんの読み切り
 所詮は作中作ですが、うん、平丸さんの読み切りは普通に面白そうだな。なんかほっこりする。
 青樹さんの読み切りはあれだね。天使設定が大して意味ないね。純情ブレパレードしてればいい気がします。


 ブリーチ

 今週も久保先生による才能の無駄使い実演ショーがきたよー(´∀`)
 うん、何故なんだ。何故こんなに面白いコメディが描けるのに、シリアス方向へ持っていこうとするんだ。今ならまだ遅くはない! ソウルサエティとかそういうのは忘れて、ドタバタコメディへと路線変更するんだ! 早くしろー! 間に合わなくなっても知らんぞー!

 もしくは、普段コメディでたまにオサレシリアスをやるという、銀魂的方向性ではいかんものでしょうか。


 エニグマ

 会長さんの生還があっさり流されすぎワロタ。そう、この漫画は何事に対してもあっさり流し過ぎな面がありますね。
 今週取り上げられたアルの正体に関してなんかは特にそれが顕著で、彼の正体を原因に不和を起こすのならば、もっと早い段階から前振りをしておくべきでした。いや、正確にはちょこっと前振りもあったのですが、うん、まあ、あっさり流されちゃったんだよね。

 こうしたいのならば、もっと強く仲間達に不信感を抱かせ(例:ハブろうとする、見捨てる)、それを主人公が解決するというエピソードにまで昇華させておく必要があったでしょう。そういった土台作りがあってこそ、裏切り展開は栄えるのです。
 しかし、主人公は何をどう判断して「栗須にメリットがない」と判断したのだろうか。むしろ、一人でこっそり脱出するという最適解を選ばなかった点に不信感を覚えるべきなんじゃないかな。仮に善人だったとしたら、写真が出てきた時点で名乗り出るはずだし。


 トリコ

 二代目の正体が女性だとして、今週のこれは小松と彼女(?)の間にフラグが立ったという解釈で良いのでしょうか。
 それがどういう意味を持つのかは、来週以降に期待か。


 キントキ(トップ・オブ・ザ・スーパーレジェンド)

 鳥山先生が久しぶりにジャンプ本誌へ載っけた読み切りということですごく楽しみにしていたのですが、うん……完全に手癖だけで描いてるなこれ。それでもバトルシーンでのカメラアングルとかには、ハッとさせられるのが凄いんだけど。

 ストーリー的にも、絶滅寸前の金目族最後の一人がどう生きるかというのがテーマであろうに、「金目族はもういない(ナレーション)」「東の国に5人くらいいるよ」という、ソードマスターヤマトを彷彿とさせる展開で解決するのはどうなんだという気がする。
 そんなわけで、色々とどうかとは思うんだけど、でも、こんなほわほわした感じのお話、嫌いじゃなくってよ///

 しかしこれ、描いてるのが鳥山先生であるというのは差し置いても、過分にRPGの導入部みたいなお話ですよね。プレイ開始から一時間くらいで解決する小イベントって感じ。各キャラクターを立たせてパーティーを結成するまで~みたいな。
 次は小目標「東の国に向かえ」を達成するために旅へ出る(メルルーサは金儲けになりそうだから、ハックルは憧れたから同行する)んだけど、その道中で魔物に困らされてる村を助けたり、アクシデントに見舞われたところをぶらり一人旅してたクイナさんと再会して助けてもらったりするんだ。
 もちろん、東の国に辿り着き、そこに首尾よく年若い金目の女の子がいたとしても、彼女は何らかのトラブルに巻き込まれて国を離れており、トキはその解決を迫られる。更に事件を解決したと思ったのもつかの間、実はそれは世界中で巻き起こる異変の一端に過ぎず、金目族が絶滅寸前まで追いやられていることと関係しているのも明らかになるのであった。
 て、長々と何書いてるんだ僕は。

 うん、この作品、漫画としてはともかく、RPGのシナリオ的に考えたら全然いける気がしてきた。最近のRPGが失ったテイストをふんだんに含んだ導入部の気がする。


 こち亀

 ラジカセに関するトリビアを披露しつつ、オチもちゃんとラジカセの歴史にちなんだものとなっていて、先週のメダカ話と読み切りはなんだったんだってくらい、まとまりのあるお話だったと思います。毎回このくらい面白いといいのに。

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by ejison2005 | 2010-11-16 19:47 | ジャンプ感想 | Comments(8)
Commented by とうや at 2010-11-16 21:28 x
>>ワンピース
これは散々雑魚くね、といわれた覇王色の覇気で手なづけるんだな、きっと

>>ナルト
演説一つで仲直りって、戦争とかによる根深い怨恨じゃなくて喧嘩レベルだよね
ダイの大冒険なんかだとそういう因縁がなくてもグダグダになって、魔王軍の脅威を知って初めて一致団結って感じだったのに。
我愛羅は好きなキャラだけに残念だ、ナルトを持ちあげるために使われたとしか思えない。
Commented by トーリス狩り at 2010-11-16 22:25 x
>タクト

アニメなんだから話で積み重ねろって事ですかね。
スガタ空気だったのに3人がどうとか言われるよりも
石田がサカナのために組織を裏切る話の方が共感できる気がする
Commented by ポルカ at 2010-11-17 15:39 x
>ワンピース
あれ? ペローナたん……は……?
Commented by ニテンドー at 2010-11-17 17:43 x
>タクト
ちょうどなぜかこの時の話だけ見たのでなんとなく思ったことを言うと・・・
つまりせっかく取り戻した友達がリア充の扉に手を触れた状態で
邪気眼に目覚めていたという事なんでしょうか。

>トリコ
しかし、ここで小松とメルクの間に何かが芽生えたところで、
ナニがどう変わるというのか・・・まさか、いつぞやのトリコにほれた何とかさんみたいに
ちょっとの間パーティ入りしてサポートキャラになるのか・・・・・・!?
Commented by ejison2005 at 2010-11-18 22:55
>>とうやさん
ああ、我ながら書いててどっかで見た展開だなと思ったらダイ大か。
あれは人間側の連合軍がひとつにまとまっていく過程を丁寧に描写してましたね。
Commented by ejison2005 at 2010-11-18 22:55
>>トーリス狩りさん
タクトはこう、何もかもが唐突だよね。本当に。
Commented by ejison2005 at 2010-11-18 22:56
>>ポルカさん
意外とペローナちゃんファンが多くてビックリする今日この頃。
彼女と蛇姫は能力がチートだから、スポット参戦に終始するんじゃないかな。
Commented by ejison2005 at 2010-11-18 22:58
>>ニテンドーさん
いいえ、彼は最初から邪気眼です。

>トリコ
確かにそれはちょっと気になるけど、ロン・ベルクみたいなもので、優れた武器(この場合は包丁)には、優れた制作者がセットじゃないとリアリティがないってのはあるんじゃないかな。
恋愛要素に発展するとしたら、それはスパイスくらいのもんで。