なぜサトシはベストを尽くさないのか?

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 さて、テレビアニメ「ポケットモンスターベストウィッシュ」も放送開始から2カ月が経過しました。
 で、まあ、皆さんも思っただろうけど、ぶっちゃけサトシ、退化してるよね?
 「はじめてじゃないのは このドキドキ♪」などとオープニングではうそぶいている彼ですが、我々も君がタイプ相性を無視したり無傷のポケモンにモンスターボールを投げつけてる姿を見るのは初めてじゃないよ。無印の序盤辺りで見たことあるよ。
 唯一、成長しているのはボルテッカをまともに受けてもものともしない耐久力(昔はでんきショックを受けただけで焦げていた)ですが、だからどうしたという感じはします。というかそのタフネスは何をどうやって身に付けたんだ??

 とはいえ、僕もルギアが出てくる劇場版辺りでポケモンを一旦卒業し、ブラック・ホワイトの発売と共に復学した立ち場なので、その間、サトシがどのような活躍をしていたのかは知らないわけです。もしかしたならば、僕が見てない間もずっと似たようなコントを繰り広げてきたのかもしれない。

 そんなわけで、偏見を打ち消すべくネットで調べた彼の戦績がこちら。

 ポケモンリーグセキエイ大会ベスト16
 オレンジリーグ優勝 (名誉トレーナー)
 ジョウトリーグシロガネ大会ベスト8
 うずまきカップベスト32 (2回戦進出)
 ホウエンリーグサイユウ大会ベスト8
 バトルフロンティア制覇 (フロンティアブレーン候補)
 ポケモンコンテスト・コトブキ大会2次予選1回戦進出 ※べスト8
 ポケモンリーグシンオウ大会ベスト4(事実上の準優勝)

 おいwwwww脳味噌どこに置き忘れてきやがったwwwww

 うん、これ確実にリセットされてますね。間違いない。

 では何故、仮にも主人公たる彼がそんな目に遭ってるのかといえば、うん、まあ……言うまでもなく大人の事情であるわけですが。
 そもそも、アニメ版ポケットモンスターの存在意義は「公共電波を利用した幼児の洗脳」にあるわけで、ポケモンを見て育った子供が親に関連商品(主にゲームソフト)をねだり、その子供が大人として育った際、同じように自分の子供へ関連商品を買い与えるという無限サイクルを維持するためにも、絶対に終わってはならないのです。関連→ポケモンアニメがどれだけ偉大なのか真面目に考えてみる
 と、なると、主人公であるサトシが作中でもかなりの高水準にまで達しているその実力を全て無かったことにされるのもむべなるかな。そのまま順調に力量を上げていってしまっては、やがてポケモンマスターになってお話が終了してしまうのですから。

 おっと、ここでこう思った人もいるでしょう。「ならば、ある程度の実力を維持した状態で、それ以上成長されなければ良いのではないか?」と。
 当然、僕もそれはちょっと考えましたが、ポケットモンスターというアニメの性質上、それはほぼ不可能であると言ってよいでしょう。
 何故ならば、ストーリーの根底に流れているテーマは「トレーナー達が互いを高め合い、頂点を目指していく」といった類のものであるのだから。
 言ってしまえば、常に天下一武道会編のドラゴンボールみたいなもので、物語の構造上、非常に緩やかなものではあれど、パワーインフレを起こしていくのは避けられないのです。成長していってくれなきゃ話が作れない。
 どうしても回避したければ、他のご長寿アニメ同様、日常的なお話のみで構成する(ポケモン達の巻き起こすささやかなトラブルを解決したり等)くらいしか思いつかないし、実際、アニメでも単発エピソードはそういった話が多いですが、それ「だけ」で回していったら、それもうポケモンでやる意義があんまりないし、肝心要であるゲームソフトの販促にもならんよな。

 だからこそ、サトシは育て上げたポケモン達と定期的にバイバイを繰り返し(預けてるだけのも多いみたいだけど)、頭の中身をゼクロムさんに持ってかれる結果となってしまっているのでしょう。

 ああ あこがれのポケモンマスターに
 なりたいな ならなくちゃ
 ゼッタイなってやるーッ!


 と、初代オープニングでは熱唱する彼ですが、しかし、ポケモンがこれからも繁栄していくためには、ゼッタイなってもらっちゃこまるーッ! わけで、それを考えると、アニメ史に残る不憫な主人公であるといえるのではないでしょうか。

 最後に、一応は考えてみたこの状況の打開策を列挙して、本記事を締めると致しましょう。


 日常アニメとして再構成する

 記事内でも書いた通り、それをやったら最早ポケモンのアニメとは言えない気がする。原作たるゲームでもアニメでも、ストーリーの根底にあるのは「トレーナーの成長」なのだから。


 主人公をシリーズ毎に交代する

 要するに、平成ライダー方式ですね。メリットもデメリットも、かのシリーズから見てとることができる。
 まずメリットとして挙げられるのは、放送期間がきっちり定まっているため、一本筋の通ったストーリーを作りやすいということ、シリーズ毎に様々な商品形態を試すことができるということでしょう。
 逆にデメリットは、当たったならば良いが、外れてしまえば放送期間中、売り上げがキバッて逝く羽目になるということ。
 多少のダメージで済めばいいのですが、大外れともなればそれはシリーズ存続の危機となるため、大人から子供へ、成長した子供がまたその子供へ関連商品を買い与える、永久機関を維持したい任天堂としては、取りづらい選択肢なのではないでしょうか。
 とはいえ、アニメでもヒロイン枠・タケシ枠交代などで新風を入れようとはしているので、部分的にこの方式は採用しているといっても良いのかな。
 ちなみに、完全採用しているのがポケスペね。それでいまだに続いてるんだから、あの漫画もすげえよな。イエローちゃん編が終わってからは読んでないけど、今度まとめ読みしてみようかしら。


 サトシ13

「報酬はマサキのパソコンに振りこんでおいてくれ」
 超一流のポケモントレーナー「サトシ13」ことサトシの活躍及び活躍の元になった事件に関わる人たちを描く。


 ポケモンぼ

 オーキド博士からの命令「究極のポケモンパーティを編成せよ」を遂行するため、サトシは時に「このチラーミィはメロメロボディだ。育てられないよ」とケチをつけたり、時に中国をヨイショしたりする。
 そしてその前に立ちはだかるのは、最高峰のポケモンマスターとして世界中から称えられ、「至高のポケモンパーティ」編成を志す自らの父であった。
 究極対至高のポケモン対決……その火蓋が切って落とされる!


 下がるお茶



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by ejison2005 | 2010-11-12 00:01 | アニメ