週刊少年ジャンプ 10年 42号 感想
 45号から開始されるトップ・オブ・ザ・スーパーレジェンドの告知に使われた岸本先生の絵から、やばいくらいオーラが感じられなくて不安になりました。漫画は一枚絵で判断するものではないとはいえ……。
 昔のジャンプ感想でも書いたけど、岸本先生は絵柄がどんどん劣化していってると思う。


 ライトウィング(新連載)

 ……さて、これまた超弩級の新連載がやってきたものですが、僕の持ちうるあらゆるボキャブラリーを駆使してもこの作品の問題点は書ききれないと思うので、ここはひとつ、100対1のサッカーに絞って考えてみるとしましょう。

 まず、直立した人間の専有面積を、50センチ×50センチで250平方センチメートルと仮定します。
 本当はもうちょっと狭い気もしますが、まあ、この漫画の登場人物みたいに微動だにしなかったならばともかく、実際の人間は進路妨害などの能動的な行動が可能なわけですし、これでも狭いくらいでしょう。
 そして、校庭を芝で埋める程気合の入ったエコ事業を行っている帝条高校に敬意を表し、グラウンドの規模はこちらのものと同等であるとします。
 と、なると、グラウンド半分の面積は105メートル×68メートル÷2で3570平方メートルとなりますね。
 そして、前述した直立する人間の専有面積は250平方センチメートル。これを百倍にすると、25000平方センチメートル……すなわち、250平方メートルとなります。ありゃ、意外と少ねえや。
 しまったなあ。不可能性をネタにするつもりが、本格的なサッカーコートと、超暇な人101人さえそろえば、実現可能っぽいという結論に達してしまった。残念無念。

 しかし、実現可能とはいっても、所詮それは机上の空論。当事者の立ち場になって考えると、これだけ大勢の人間がいては、いくら「あいつを防ぐぞー!」といきり立っても、実際に攻防へ参加できるのは彼を囲みうる数人から10数人のみになってしまい、後の人間は彼を囲む人垣と化し、あっちへ行ったりこっちへ行ったりを繰り返すことになります。これでは、彼を追いかけてるのか、それとも周りにいる大勢と駆けっこをしているだけなのかさっぱりわからん! 精神的に考えて非常に厳しい! というかつまらん!
 100対1サッカーは、確かに実現可能ではあるものの、それを成しうるためには、当初の目的に沿わない行動でもノリ良く大騒ぎできる酔狂な輩が何十人と必要な難事業なのであった。
 やっぱり、サッカーは11人でやるくらいが丁度いいよね!

 ところで、この作品からとてつもないすぎたん節を感じたのは僕だけでしょうか。あっちは不良漫画でこっちはサッカー漫画なのに、作品全体に漂う空気が酷似して感じられる。打ち切り漫画同士という意味ではなく。


 ナルト

 唯一神ナルトを信仰せし者は、死してなお微笑みを浮かべ、絶体絶命の状況になっても、教祖への信仰心を高らかに叫び散っていくのであった……。
 このように、信仰とは良い意味でも悪い意味でも人々に希望を与え、その心を翻弄するものなのだという、岸本先生の深いメッセージが伝わってくるエピソードだったと思います。
 突然の天候変化に運命めいたものを感じ、虹をバックに高々と両手を掲げる小南さんの姿も、古代から人類が天候の変化に神意を感じ取ってきた歴史から考えると、なかなか考えるものがありますね。

 ところで、小南さんの危機と同時に紙の薔薇が散っていくシーンからは、何ともいえないくらいの岸本イズムを感じました。

・6000億枚の起爆札
 6000億枚……6000億枚かあ……。
 これ、1秒に1枚起爆札を作成可能だとしても、不眠不休で何千年単位の時間が必要な気がするぜ(面倒くさいから計算はしない)。一体、小南さんはどうやってこれだけ大量の起爆札を調達したのだろうか。
 金で解決したとして、これ程の量になると、原価の紙とインクだけで途方もない額になるだろうしなあ。想像がつかんぜ。材料が紙とインクだけとも限らんし。
 というか、軽くナルト世界全体の起爆札含有量を超えている気がする。
 誇り高きくのいち小南……その真の恐ろしさは、自身の戦闘力ではなく物資調達力なのであった……。


 べるぜバブ

 屋上の柵といっても、当然ながら縁のギリギリに設置されているわけではないわけで、この先生は一体何をどうやって職員室の窓辺から跳躍し、ここへ着陸せしめたのだろうか。
 普通に考えると、飛び出したまま垂直落下し、職員室の窓辺に墜落して終わるわけですから、こうなると、天意の風が吹いて彼を絶妙な位置まで押し流したと考えるしかありません。
 しかしながら、気象庁による風の強さと吹き方をもとに考えると、ごく短時間で彼をここまで押し流す程の風が吹くのは、「立っていられない 屋外での行動は危険」とされる「猛烈な風」の状態のみ!
 聖石矢魔高校の諸君よ! 君達の学業に対する熱意は買うが、今日は大人しく家で待機していた方がいいぞ!

 ↑頑張ってここまでエセ空想科学読本調で進めてみた。


 銀魂

 ワンピースがあと2週で第2部へ突入してしまうこの時期にしか成し得ないネタを、きっちり投入してくる空知先生の発想力に脱帽せざるをえない……!
 2年後ネタでは、やはり神楽ちゃんのナイスバディっぷりに注目したいところではあるけれど、さりげなく(はないけど)円満夫婦化している近藤さんとお妙さんの描写が良かったです。僕はこの二人のカップリングを応援したい派なんだ。
 というか、こうしてシミュレートしてもやっぱりこの二人はお似合いだよね。ね! ね!?


 エニグマ

 ちょwwwww頼りになる黒人枠のキャラ消えたwwwww
 まあ、しょうがねえよなあ。彼は言動行動全てが死亡フラグだったもの。そりゃ消えるさ。

 そんな風にお約束を踏襲しつつも、パスワードを巡って争い合いそうなキャラクターが、(とりあえずは)協力し合っているアンチテンプレ展開が心地良かったです。ちゃんとフードの人が「奪い合いになるのではないか?」と問題定義し、主人公がそれに対して行動でもって団結することの大切さを説いてる辺りも芸コマ。読者が考え得る問題に登場人物が思い至り、それに対する答えを見せてくれるのはいいね。
 結局のところは、見つかったパスワードが足りなくて争いになったりするのかもしれませんが、事前にこのエピソードを入れたことによって主人公に対し(登場人物・読者共)頼りになる印象を抱かせ、「なんだよー何もしてないお前が偉そうに争いを止めようとするなよなー」と思うことを防ぐ効果が得られたのではないでしょうか。
 まあ、現実だろうが漫画だろうが、無力な人間が争いの無意味さを説くよりも、ちゃんと実績と実力のある人間がそうした方がいいってことだよな。

 ところで、ラストから考えると、それぞれ対応した能力を発動する(暴露する)ことによってパスワードが得られるようですが、各所で見かけ、僕もそうじゃないかと思っているヒロイン男の娘能力者説が正しかった場合、「その娘がはいてるパンツにパスワードを書いてある!」とか言われたりするんだろうか。我々の業界ではご褒美です。


 ブリーチ

 何かを書きたいんだけど、何を書けばいいのか皆目見当もつきませんでした。


 トリコ

 たけしのガッツ島編でも思ったけど、しまぶーはこういう圧倒的なパワーインフレに主人公が打ちのめされるエピソードを描くのが抜群に上手いと思います。
 絶望的なくらいボッコボコに叩きのめされてるけど、それがトリコに対する落胆ではなく、ここからどう危機を打開するのかという期待として昇華されている。
 これは今までのトリコに対するキャラ立て(確かな実力と経験を備えたベテラン)もさることながら、もうこれ以上の下はないというところまで一気に突き落とし、逆にここからは上へ登っていくしかないという状況に立たせているのも大きいんじゃないでしょうか。
 ここでちょっとでもトリコの力が通じてしまっていたら、こんな風には思わなかったと思う。まあ、会長の「力や技が通じんとは~」は完全に妄言と化してしまっているけど。

 しっかし、入口時点で(本気モードじゃなかったとはいえ)グリンパーチさん以上の遠隔ブレス攻撃って、美食會もマジで全然グルメ界を攻略しきれてなかったんだな。

 ところで、このものすごく鼻息の荒い恐竜さんは、何が楽しくて遥か彼方の小型生物を狙い撃ちにしたのだろうか。


 バクマン。

 あ、亜城木コンビは本気で自分達の作品に対する愛着なんざ、欠片も持ち合わせていないんだな……。前回のジャンプ感想コメント欄でもちらっと書いたけど、本気でPCPを打ち切って新作を作りだしそうな勢いすら感じたぜ。
 思うに、もう彼らは服部さんに対し、アニメ化したら結婚するという話を教えちゃってもいいと思うんだよね。今までもそういう描写あった気がするけど、理由も告げずにアニメ化への異常なこだわりだけ見せてたら、服部さんも困惑する一方だよ。

・原作 高木秋人
 というわけで、先週疑問に思っていた白鳥さんをどう活用するのかという問題に関するアンサーは、シュージンの新たな稼ぎ先というものでした。
 これでサイコーが諦めるとは思えないから、今後はそれこそエイジのように完全単独で新作を連載しようとするのでしょうし、そういう苦境に追い込んだという意味で、確かに彼関連のイベントは物語に貢献しているといえるでしょう。主人公を、新たなステージへ突き動かす役割を担っている。

 それにしても、ラストでサイコーが見せた変顔は本気で気色悪いな。


 保健室の死神

 あんまり感想書いてないこの作品だけど、いつ頃からか急激にギャグのセンスを上げてきて、コンスタントに楽しませてくれていると思います。これは、各エピソードできっちりとキャラクター達の内面を掘り下げ、かけ合いの面白さを増しているところが大きいと思う。
 というわけで、つまり、何が言いたいかというと、猿に対する一連のやり取りが面白かったです。


 こち亀

 あー! あった! あった! レンタルビデオ屋の話あった!
 どの巻だったかは忘れたけど、両さんがまさに今週語られた通りの行動をする、なかなか面白いエピソードであったと記憶しています。
 こういう風に昔のエピソードをさらっと語られてしまっただけで、嬉しくなってしまう俺がいる。

 それはさておき、今週のオチは部長が勝手に自爆しただけで両さんに非はないし、自爆した当の本人も幸せになれていたので、八方丸く収まっているほんわかしたものだったと思います。先週のあれは何だったんだろうか。

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by ejison2005 | 2010-09-19 05:40 | ジャンプ感想