【FFT】歴史の真実に気がついてしまった!【ネタバレあり】
 この記事はファイナルファンタジータクティクスの重大なネタバレを含みます。


 さて、ファイナルファンタジータクティクス(以下FFT)といえば、他作品とも共有する物語の舞台、イヴァリースにて起こった獅子戦争の真実を探求するシミュレーションRPGの傑作です。
 そして、このゲームをプレイした人間の記憶に色濃く刻み込まれていることといえば、「いずれも盗める確率は0パーセントと表示されるが、このゲームでは小数点以下を切り捨てているため、実際は小数点以下の確率で盗める」後半から参戦し、「全剣技」というチートアビリティを駆使してゲームバランスを完全崩壊せしめた雷神シドこと、オルランドゥ伯の存在でしょう。
 立ち塞がる敵を聖剣で次々と屠り、傷ついたならば即座に暗黒剣で敵の体力を奪い去り、興が乗ったら剛剣で敵の装備を破壊していくその姿は、ペトロクラウドを装備したハボリム先生と並ぶシミュレーションRPG界伝説のバランスブレイカーとして知られています。

 更に、一度ゲスト参戦するだけとはいえ、その義理の息子であるオーランの存在も忘れてはいけません。
 救出対象として登場しながら、星天停止というぶっ飛んだアビリティで敵全体の動きを止めたその姿には、ド肝を抜かれた人も多いでしょう。


 しかし……しかしです! ここでちょっと考えて欲しい!

 こいつら……本当にそんな強かったのだろうか?

 ここで重要なのは、デュライ白書に書かれた真実を探求していくという、このゲームにおける大前提の設定です。確かに、プレイヤーは登場人物達を操作して邪悪な者達の野望を阻止していきますが、それはあくまでもシステム的な面での話であり、ストーリー面から見れば、あくまでもこのゲームは、デュライ白書に綴られた真実を読み解いているだけなのです。
 アニメや漫画などではよく、「実は成長した登場人物が回想していたのである」という結末になることがありますが、FFTもストーリー的にはそういった語り口の作品であるということです。

 ――さて、賢明な読者諸君ならば、僕が何を言いたいかお分かり頂けるでしょう。

 ……デュライ白書って、実はシドとオーランの強さが水増しして書かれてるんじゃね?

 そう考えてみれば、数々の疑問が氷解します。

 まず第一に、既にジジイであるシドがあそこまで強いのはどう考えてもおかしい。え? 剣聖だから強いんだって? 馬鹿を言っちゃいけません。老いれば弱体化するのが自然の摂理です。世の中、そんな格闘漫画みたいにはいきません。

 第二に、その養子であるオーランも、いくら切れ者であるとはいっても、あんな超絶アビリティを駆使できるのはおかしいです。いや、あんな壊れ技を持っていながら、戦線のより重要な場所に投入されていないのがおかしいといえるでしょう。

 もう、疑う余地はありませんね。オーラン・デュライはデュライ白書を著する際、自らと養父の実力を「盛って」書き綴ったのです。それも、ちょっとやそっとの盛り方ではありません。メガ盛り……いや、テラ盛りであったといえるでしょう。

 その結果として誕生したのが、あのバランスブレイカー親子なのではないでしょうか。

 これらの仮定をもとに考えてみると、弱い弱いと評判だったラファとマラークの兄妹が、何故あそこまで悲惨な扱いだったのかも分かります。

 そう、ツラがオーランと被っていたからですね。

 オーラン・デュライにとって、デュライ白書とはあくまでも自分と大好きな養父が活躍する様を書き綴った妄想日記なので、キャラ的に自分と被る存在は邪魔だったのでしょう。
 そもそも、一子相伝の術を操る暗殺者なんて中二設定のキャラが、あんなに弱いわけないのです。彼ら兄妹は、自分以上の実力と中二的設定を背負っていることに嫉妬され、その存在を歪められてしまった、哀れな犠牲者であるといえるでしょう。

 謎のソルジャー、クラウドについては、もはや語る必要すらありません。暴走したオーランはついに歴史上の登場人物を貶めるだけでは飽き足らず、自分好みの耽美的キャラクターをねつ造するにまで至ったのでしょう。このような人物が書いた歴史書だなんて、寒気がしますね!


 これらを踏まえてみると、なるほど、デュライ白書が封印されていたのも得心できます。
 こんな黒歴史ノート提出されたって、神殿側も困っちゃいますからね。しかも、相手は無駄に地位があるので、放っておくと更なるほら話を吹聴しかねません。それを防ぐためにオーランは処刑され、妄想は14歳で卒業しておこうね! という教訓を残すため、あえてデュライ白書は焚書とされず、封印を受けていたのではないでしょうか。
 なんだか、神殿というよりも、設定だけは異常に複雑かつ豊富な駄目作品を持ち込まれた漫画雑誌編集者のような対応ですが、それだけ、当時の人間から見てデュライ白書がアレな内容であったということでしょう。

 そして、それをしたり顔で読み進める歴史学者アラズラム・J・デュライも、所詮はオーラン・デュライという中二病患者の子孫に過ぎないということですね。


 結論を述べるならば……メディアリテラシーの大切さこそが、FFTに隠された本当のテーマだったんだよ!


 我々は真実を知ることができた……。
 今こそ失われたマラークとかラファとかの名誉を回復しよう……。
 まあでもやっぱり枠足らないから使わないよなとか思いつつも……。

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by ejison2005 | 2010-09-10 23:31 | ゲーム