週刊少年ジャンプ 10年 31号 感想
 SWOT(新連載)

 斬でおなじみ、過ぎた先生の新連載。画力の向上っぷりには驚いたけど、あれから何年か経っていることを考慮すると、劇的なのかそうでもないのか、微妙なところではあります。まあ、漫画に努力点はないからね。結局、そんなに絵の上手くない漫画家という結論にしかなりません。

 んで、ストーリーですが、意外なことに、大筋そのものは悪くない感じ。主人公が他人との出会い・関係性を通じて今まで目を向けていなかったことへ目を向けるようになり、更には、それを守るため無償で戦いに身を投じるまでに至っている。主人公が精神的に一段高いステージへ昇る過程を描けているわけで、そういう意味できっちり物語しているのです。
 ただ、無数に突っ込み所というか、残念ポイントというか、そういったものが存在するため、プラマイでゼロくらいかな、という気はする。ネタ漫画的にはむしろ好アピールですが、まあ、普通に考えて駄目だよな。

 もうひとつ気になる点として、「ガリ勉」という主人公の特性というか、この漫画のアピール点と、不良とのバトル要素とがドラマ的にかい離しているというのが挙げられます。主人公が仙里算総眼図を使えるという理由付けくらいにはなってるけど、この能力って発展性ないし。
 例えば、仮面ライダーディケイドだと各世界を巡ってカードの力を取り戻すというドラマパートが、そのままバトルパートにおける主人公の戦力強化に繋がっているため、各パートとが有機的に繋がり合う、無駄のない作りになっています。が、この漫画の場合、仲間との勉強会というドラマパートが、バトルパートへ特に影響を及ぼさないため、ひとつの作品として、非常に無駄の多い構造になってしまっている。
 ガソリンとエンジンに例えると分かりやすいかな。ドラマパートというガソリンを注ぐことで、バトルパートというエンジンに火をつけるのが、ひとつの理想形だと思うのです。

 このまんまだと、ガリ勉という、唯一のセールスポイントを捨て去り、オリジナリティ皆無のケンカものになるか、バトル要素を完全に捨て去り、需要の見い出せない勉強漫画(どんなのか僕も書いてて想像つかない)にでもなるかの、二者択一な未来が予見されるかな。勉強とバトルをシームレスに結合させ、試験召喚戦争でもやりますか?


 ワンピース

 ルフィに心の救いを与えたのはサボではなく、ジンベエと離れ離れになった仲間達でした。とはいえ、ニュアンスとしては「心に棚を作ってそこへ押し込めろ!」なため、やっぱりエースに対する心の決着は、サボと邂逅した時につけられるのでしょう。

 しかし、その……何だろう……見開きページのルフィはちょっと気持ち悪いです。そこはかとなく、「はい! ここで感動してね!」という意図が押し付けられて感じられるのも嫌だ。尾田先生のこういうセンスは今ひとつ好きになれない。

 あ、ルフィ単体で答えを出すのではなく、ジンベエとの交流によってそこへ到達するというのは、物語を一歩前進させると同時に、ルフィとジンベエとの関係性を強化する働きもこなす、クールな仕事だったと思います。


 ナルト

 父方だけでなく、母方まで特別な家系だったことが明らかになったナルト。何でしょうか、名状し難い感覚を覚えてしまいます。結局、血筋が全てなんだってことだってばよ!
 つっても、わざわざ長い年月伏せてきた両親の正体が「ごく普通のラーメン屋でした」とかでも困ってしまいますし、エリートだと判明したなら判明したなりの苦労や心境の変化が発生するはずなのですが、果たして岸本先生にそういった諸々を描くつもりはあるのだろうか。

・「アレ? 女の子だったっけ?」
 アッー!
 母よ、過去回想まで駆使して息子をそっちの道に引きずり込むのはどうかと思うってばね。
 しかし、この「てばね」っていう口癖を痛がってるシーンに使用されると全く痛がってるようには見えないどころか口癖を使う余裕さえ感じられてしまう上、ミナトも微妙に滑った台詞を口にしているため、この出産シーンは何ともコメントに困る代物になっておりますな。


 リボーン

 というわけで、シモンは普通に敵でした。多分、天野先生的には信頼していた相手に裏切られたツナの激情とか、やむを得ずすれ違ってしまう悲しさとかを、あんなに一緒だったのに夕暮れはもう違う色な感じで描きたかったのでしょうけど、うん、あれだ、原因は書き置きが風で飛ばされてしまったことなんだ……。

 これで来週、「だって来てくれなかったから!」「はあ!? なんのことだ!」「え、いやだから……書き置き……」「え……何それ……?」「ちょ……机に置いといたでしょ……」「え、いや……マジで何の話……?」なんて展開になったりしたら、一週回って別に面白くはないか。
 炎真君の行動を促すトリガーになったのがあの書き置きに関する一件である以上、予想通りというか、このシリーズはもう、将棋やチェスで言うところのチェックメイトにハマッている気がする。

 むしろ、普通に状況を照合すれば和解して終わってしまいそうなこの状態で、天野先生がどのように段違い平行棒っぷりを維持するかの方に興味がシフトしてしまったかも知れない。


 ブリーチ

 ものすごく下衆なことをあえて書きますが、例えば、平和になって一護がAVをレンタルしようとした時とか、この内面世界はどんな変化を遂げ、それに対して天鎖斬月さんはどのような心境へと至るのだろう。

・助っ人登場
 もう誰が好機をうかがいながら見守っていても驚くには値しない状況ですが、誰が出てくるんだろう。ドン・観音寺とかかな? まあ、順当に石田父とかでしょうけど。確か一心とも知り合いだった気がするし。


 ぬらりひょん

(さっきのアレ…まだ感覚が残ってる…)(性的な意味で)
「信頼関係が無けりゃ無理だが」(性的な意味で)
「オレはきつかったぜ」「そりゃあお前が体力ないだけだろ」(性的な意味で)
「(淡島とは)やれねぇな」(性別が分からないし)
「お前が欲しい、イタク」(性的な意味で)

 冗談はさて置き、あなた方、目の前に超強敵がいるんだからもうちょっと緊張しましょうね。


 バクマン。

 んー、ジャンプ内で被ったらもう役を回してもらえなくなるって、マジなんでしょうか? だとしたら、心底下らねえなーと思うし、役と実力で順当に選べよ、としか思えないなあ。というか、キン肉マンとかケンシロウとか冴羽リョウとかはどうなってしまうのだろうか。時期被ってないんだっけ?

 それはさて置き、本編です。サイコーと亜豆さんの恋愛話です。この二人の恋愛話という時点でああまた電波ぶりを見せつけられるのかとげんなりするわけですが、今回はそれに加え、秋名さんがハイパーヒステリック女へと貶められるというトッピングまで加わっているゴージャス仕様。
 ところで、港浦さんは会ったこともない亜豆さんを下の名前呼び+ちゃん付けにしているのは何故なんだぜ。実は声オタで、密かにブレイクを祈っていたりしたのだろうか……。

 しかし、改めて思ったけど、サイコーと亜豆さんの恋愛がどうして電波なのかって、現実を全く見てないからだよなあ。大役のオファーを蹴ったりなんぞしたら今後の活動にどう影響するのかとか、PCPは今のところアンケがいいけど別にアニメ化の内定をもらっているわけではなく、どころか今は編集長によるテスト期間中なんだぞとか、当然心配してしかるべきことを誰も言及せず、フワフワしたことばっかり口にしてるんだもの。
 しかもこれ、ただリアリティが失われるだけならともかく、前者にしろ後者にしろ、それによって葛藤することでいくらでも話を膨らませられそうなネタなんですよね。それをエイジのフォローであっさり解決したり、主人公が頭の片隅にも置いてなかったりでは勿体なさ過ぎるんじゃないでしょうか。
 前者はともかく、後者はまだ死んだわけじゃないから、今後に期待したいところです。


 べるぜバブ

 主人公はケンカでボッコボコにされちゃったけど、でも、次に会う時は多分、バレーボールで雌雄を決することになっちゃうんだよね。
 バレーで決着をつけた後、改めてタイマンでも張るのでしょうか。ものすごく無駄な行程になりそうな気がするけど。


 少年疾駆

 だが少し待って欲しい。謎の少年が読心術を会得したのでもない限り、これは普通に格好つけながらナンパしようとしただけなんじゃないだろうか? そんで、あまりにダサイ台詞だと口に出してから気がついたものの、今更後へ引くことはできず、何事もなかったかのように立ち去って全てをうやむやにしようとしているだけなんじゃないだろうか?
 可愛いなあ、小学生。

 本編ですが、片方を封じてももう片方が攻めるから強いぜ! というネタは先週やったばかりだということを思い出すべきだと思います。


 メタリカメタルカ

 高圧の電気を浴びても傷一つ負わないどころか、元気に動き回れるバリアフリーっぷりと適当さ加減が何だか心地良くなってきました。


 サイレン

 親父が若い理由がよく分からなかったです。むしろ物凄い勢いで老けるんじゃ……。アラレちゃんであったね、そういう話。

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by ejison2005 | 2010-07-06 04:56 | ジャンプ感想