週刊少年ジャンプ 10年 19号 感想
 べるぜバブ

 何で因縁吹っ掛けてくるのかサッパリ分からなかった六騎聖の皆さんですが、今週ついにその動機が明かされました。子曰く、
「オレ達ゃ本気のてめーらをぶっ潰してーだけだ」
 ……そうですか。あ、上の台詞を発した人のARDF云々ですが、これは世間一般から考えてあまりに馴染みの薄い競技ですので、枠外に説明を挿入するよりは、大ゴマをコンパクトにまとめ、これに関して説明する小ゴマをいくつか挟んだ方が効果的だったと思います。
 そしてこの人は、手の中のリンゴを握りつぶすわけでもなく、かといって食するわけでもなく、戦う際は普通に放り投げてるのが非常に微笑ましかったです。室内(屋上だけど)なのに編み上げ靴だというのも含め、おそらく彼はかなりの厨二力を有していることが予想されますが、しかし、だからといってリンゴを握りつぶせる程の人間離れした力を有しているわけでもなく、食べるにしたってそんなにお腹が減っているわけでもなく、どうにも持て余してしまったのでしょう。うん、やっぱり可愛いな。

・ダイナミック☆セクハラ

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 こういう時、自分の筆力の無さを猛烈に悔やむのですが、とにかくこのコマが面白かったです。多分、発勁とか寸勁とか、そういう感じの何かを描きたかったのだと思うのですが、腰の動きが腕のそれに結びついて見えないぜ。


 リボーン

 三週間に渡って新しいキャラの顔見せに終始し、読者の誰もが予測していた「意外な正体」を明らかにしたエピソード。既定路線っぷりに関しては、それを外れてたとしても単に腑に落ちないだけのつまらない話になって終わりだから、むしろこれでいいのですが、問題なのはやはり、三週間かけても新しいキャラの顔見せくらいしかできなかった、という点ですね。かろうじて、エピソードらしいエピソードがあるのは炎真君くらいだし、その彼にしたって、もう少し深く交流して欲しかったとは思う。

 やっぱ、新キャラが八人存在するとして、その八人をバカ正直に描こうとするのは無茶ってもんだったということでしょうね。どうしても散漫な印象になってしまう。同じ尺を使うならば、今エピソードの中軸である炎真君一人に絞り、彼とツナとの交流を徹底的に描くいた方が美味かった。ツナがボス継承するというお話に、昔のツナを彷彿とさせる人間が登場したのだから、その人物に関してはどれだけ尺を使ったとしてもやりすぎということはないのです。


 バクマン。

「まだ一度も本気でやってないからだ」
 と言いだした時には、ついに亜城木コンビの保守的な精神性を是正する話を作るのかと思いましたが、別にそんなことはなかったようです。シンプルな設定で笑えてカッコ良いネームを作るのも、今まで一度もそのジャンルで勝負したことのなかった人間がバトル漫画として魅力的な絵を描くのも、どちらもかなりの難行のような気がしますが、そんなのは僕の素人考えに過ぎず、本気を出した亜城木夢叶先生にかかれば、このくらいお茶の子さいさいだったんですね。
 というか、そもそもの話として、「死ぬ気になる」「本気を出す」ことそのものが、人間にとって凄まじい試練なんじゃないかと思いますが、そんな僕の考えはお二人にとってあまりにも低レベルな代物だったようです。

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 亜城木夢叶先生は偉大です。亜城木夢叶先生は偉大です。本当の漫画の才能を持つ立派な漫画家で、彼らほどの漫画家はいません。並の手練じゃないぜ!

 真面目な話、このスピード感は素晴らしいものがあると思うんですよ。次々と新たな状況に主人公達を追いやっていくため、読んでいて決して退屈することはないし、次はどうなるんだろうと強い興味を持つことができる。
 しかし、主人公を苦境に陥れる以上に大切なこととして、陥れられた苦境に主人公は何を見、何を得、どう成長したのかを描くことが挙げられるわけですが、バクマンはドライブ感と引き換えに、これをかなり失わせてしまっている。だからこそ、読んでいてどこか物足りない印象を受けるし、読者の好き嫌いをハッキリと分けてしまう結果になっているんだと思う。
 僕は、大切なものを切り捨てたことによってこの漫画が得ているものを気に入ってるから、普段はそれに迎合してるけど、今回のように、主人公が大きな努力を払わなければ乗り越えられない試練をサラッと流されてしまうと、流石においおいとなってしまうのでした。

 どうでもいいけど、デレた秋名さんが可愛かったです。


 ブリーチ

「ボクの卍解は13キロも伸びるんやで(´∀`)」
「……(俺の必殺技もその気になれば13キロくらい届きそうだけど黙っていよう)」

 冗談はさておき、同じ卍解斬魂刀を受け止めることで、天鎖斬月が久しぶりに卍解らしい威厳を取り戻してるのが良かったです。一護が普段からぶん回してるせいで切り札らしさが消失しているのと同時に、直撃してもノーダメージなケースが多いせいで枯れ枝のようなイメージを抱いていましたが、そういえば相当に強力な武器だったんだよな、これ。市丸さんも完全に失念していたのか、これには驚きを隠せません。
 この機会に、残月さんは主人公のメインウェポンとして、名誉挽回していって欲しいものです。


 銀魂

 シリアス話だとかそういうのはお構いなしに、お妙さんが容赦なく無双しているのが最高に面白かったです。短編のギャグ話で積み上げてきたキャラクター性が、シリアス長編でも活かされていると凄く嬉しい。もしもお妙さんが雑兵如きに追い込まれるようなことがあったら、かなり失望していたと思うよ。僕はね、フルメタル・パニックでも主人公の高校を占拠したテロリストの皆さんは、用務員さんの手で皆殺しに遭えば良かったと思ってるんだ。

 反面、ぱっつあんの活躍ぶりにはげんなり。何、君はいつの間に名有りの強敵を一騎打ちで倒せるくらいに強くなっちゃったの? ああん?
 彼の活躍は本当にがっかりだ。ナミが戦闘で活躍した時と同じくらいがっかり。それとも、ピラコちゃんは飛んでるだけで喜んでた十本刀の彼と同等程度の力しか備えていなかったのでしょうか。


 トリコ

 逆境に活路を見出し、最後の希望を手にするお話。
 スープを絞り取る方法も、鉄平がその決意に至る過程も納得のいくものでしたし、崩壊してゆくグルメショーウィンドーと最後の一滴を手にする小松の対比は、「料理人は不必要ではないか?」というこの漫画が抱えていた問題に、絵として答えを見せているようで、なかなかに印象的でありました。


 メルヘン王子グリム(読み切り)

 ↑特に感想が思い浮かばなかったので、とりあえずタイトルだけ書いてみました。


 LOCK ON

 センターカラー付きの前後編を用いて主人公が語ったエピソードテーマ……それは……!

 知らない人にホイホイついて行ってはいけません

 というものでした。

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    l ,3  ./ ,' 3  `ヽーっ
    `'ー---l   ⊃ ⌒_つ

 カメラマン……何の関係もねえ……。

 そういった点を差し置いても、他にいくらでも犯罪表現のしようがあったものを、わざわざレイプ描写にしているのはどういう了見なんだろうね。せめて品性くらいは持とうね。まあ、銀魂でもたまにおいおいと思わせる台詞はあるけど、スタンスと人気が全然違うし。


 いぬまるだし

 イルカにビビッてる姿を見て、「だよねー! 怖いよね!」と強く共感してしまいました。僕もエサやったことあるけど、あいつらマジ恐ろしいぜ。牙とかズラーと生え揃ってるし、海面数メートルの高さでも強靭な尾ビレの力で到達し、正確にエサのみを口にしてまた海に潜って行くんだ。あれはハンターだよ!


 ハンター

 パームが見たものは、ピトーを惨殺しているゴンの姿であると予想。
 や、さすがにそんなことはないんだろうけど、でも、ゴンならマジでやりそうだから困る。プフが行った余計な手回しも、ピトーの死亡フラグを更に積み上げただけのような気がしたよ。

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by ejison2005 | 2010-04-12 23:44 | ジャンプ感想 | Comments(9)
Commented by hustenon at 2010-04-13 00:33 x
>銀魂

ぱっつぁんは元々それなりに強い子でしたよ。そりゃ銀さんや神楽と比べりゃバケモノじみてはいないけど、一般人として考えればかなり強い方です。いくらサポートがあったとて、ぱっつぁんに力がなければ柳生の九ちゃんだって倒せなかったはずです。
ていうか、逆に平子ってそこまで強い設定なかったと思うけど。ただ次郎長の娘ってだけで、もちろん今までヤクザ相手にさんざん殺ってはきただろうけど、多数のザコを倒すのと中ボスクラスを倒すのとじゃ経験値が違うと思います。
あんまり読みこんでないのなら「一般人メガネがなんで活躍すんだ」って感想しか出てこないでしょうけども。読んでる人にゃ別に違和感ないですよ。次郎長倒したら「さすがにそりゃないわ」と思うが。平子じゃーなぁ。 
Commented by 地走り at 2010-04-13 00:54 x
初めて書き込みさせていただきます。

新八は結構強いと思いますよ。
今まで結構修羅場を潜り抜けているし、確か毎日鍛錬していたとも思います。
大体今回の相手は、次郎長と西郷が規格外の化け物なだけで、後は基本チンピラですしね。
今までの相手が幻影旅団やキメラアントなら、今回のは良くて陰獣ぐらいの強さなんじゃないですかね。
Commented by ふるふる at 2010-04-13 08:37 x
初めて書き込みさせていただきます。
ロックオンのレイプ展開はむしろ梅澤先生とかくらいはっちゃけてくれた方がよかったんじゃないかと思いました。レイプ展開でも嫌悪感すら沸かないほどに読んでも何にも感じなくて困っているので。
というかそれ以前にこの漫画って頭の中身が高校生とは思えないほど幼稚なキャラばっかりですよね。
今時小学生だってこんな手にひっかかってノコノコ付いていったりしないと思います。
喧嘩の原因そのものを聞こうとかしないで泣き落とししたりとかするような高校のクラスのまとめ役とか本気で嫌です。
真田だって本人を説得して了承を得ようとしないで勝手に名前書いて無理やり部員にしようとしたり、嘘ついてだまして弱みにぎって写真とったり犯罪にはならない程度なことはやってるわけだし。
Commented by きの at 2010-04-13 16:43 x
>メルヘン王子クリム(読み切り)
主人公の名前は「グリム童話」から来てるので、「クリム」でなく「グリム」ですね。
私はこれ好きですが、いかんせんセリフが多すぎるのが難点でしたかね…
Commented by faker at 2010-04-13 21:28 x
鰤>今までが今までだったんで普通に吹き飛ばされるのかと思ったら斬月で受け止めたので驚きました。卍解しても伸びるだけって案外恵まれてない気がする…

ハンター>何かどこかで言っていたようにゴンがラスボスも有りそうな気がしなくもないです。流石に無いでしょうけど。
Commented by ejison2005 at 2010-04-14 19:44
>> hustenonさん&地走り さん
そこら辺は承知の上で、それでも彼のキャラクターとして納得いかなかったんですよね。
大体、話の流れからして銀さんが相手してあげるべきだったと思うし。
Commented by ejison2005 at 2010-04-14 19:47
>>ふるふるさん
やー、どうだろう。梅澤先生のセンスはオンリーワンのものだから、真似とかはむしろハードル高いんじゃないかなー。

>頭の中身が高校生とは思えないほど幼稚なキャラばっかりですよね。
ここら辺は禿同です。
Commented by ejison2005 at 2010-04-14 19:47
>>きのさん
タイトル直しときました。サンクス!
Commented by ejison2005 at 2010-04-14 19:48
>>fakerさん
僕もあれは、一護が吹っ飛ばされると思ってた。