週刊少年ジャンプ 10年 18号 感想
 ナルト

 一連のギャグシーンは、まあ、食事ネタで繋ごうと考えた岸本先生の演出意図は理解できます。意図だけは理解できます。だからどーしたんだって感じですけども。取り調べシーンの絶対零度っぷりも含め、いつも通りの岸イズムですね。

 それにしてもナルトは……本っ当に緊張感ないなあ。一応、状況としては他に洩らせないらしい秘密を抱えたまま、宿敵との最終闘争に向けて準備をするという、限りなくクライマックスライクなそれなのですが、一切それを感じさせません。この独特の間延びしたテンションは、編集部的にも、作者的にもまだまだ終わらせるつもりがないのが見え見えなところから生まれるんだろうか。
 これからも、さしずめナルトの眼前に差し出されていたラーメンの如く、ズルズルと引き延びの憂き目にあっていくんでしょうなあ。


 べるぜバブ

 前々から何度も書いてますが、本当に何で戦うのかがサッパリ分からん。と、いうよりは、聖石矢魔を優等生学校にした意味が分からないのかもしれません。一連の聖石矢魔校生が取った行動って、彼らが石矢魔校生すら上回る超ド級の不良だったとすれば、あんまり違和感ありませんからね。「四天王を倒したと思ったら、その後ろには更に強大な六人衆が控えていた」的な展開になりますから。そうすれば、面白い面白くないの問題はさて置き、ここまで強烈な違和感を覚えることはなかったことでしょう。
 以上のことを踏まえると、「魔界からの帰還を経て、今までとは違う環境に登場人物たちを置いて新しい展開にしたかった」が、「やっぱ今まで通りのお話しか作れなかった」というのが透けて見え、何とも微妙な気分になるわけです。いくらなんでも、この引き出しの少なさは致命的なんじゃないだろうか。
 もしくは、バクマンにおいて港浦さんがギャグ漫画をゴリ押ししたように、どうしても不良バトルをやりたくって仕方のない編集者が無理矢理に描かせているとか? いやいや、
魔界編でアンケート落ちる→聖石矢魔編初期でまたアンケート落ちる→まだしもアンケート結果の良かった、東邦神姫編のフォーマットに戻す
 という流れなのかも分かりませんね。

 まあ、つまり、本編には全く興味が持てなくなり、裏事情を推測して楽しむ段階に突入しているということです。


 ワンピース

 海軍に所属するコビー曹長がやっても上滑りして感じられた行為も、四皇である赤髪シャンクスがやればとてつもない説得力を持って感じられるのでありました。どうせ決定打となるのがシャンクスなら、コビーはもっと別の場所でこの状況に苦悩してれば良かったんじゃないでしょうか。直属の上司であるガープさんに提言するとか。
 ともあれ、ここでババッと戦争を終結させてくれたのは本当に嬉しいです。前にも書いたけど、すでにこの戦争のメインイベントは消化されてしまっているわけで、これ以上続ける意味はあまりにも薄いしね。

 その他、細かい部分ではシャンクスとバギーが仲良く喧嘩してる姿にほっこりしたりしなかったり。なんかこの二人はいいなあ。バギーと付き合うことでシャンクスには「ただ立派な海賊というだけじゃないんだよ」という柔軟さが付加され、シャンクスと付き合うことでバギーには「単なる駄目な人ではなく、シャンクスと同じ過去を共有してるんだよ」という威厳が備わるからでしょうか。ただ単に仲良くしてるわけではなく、漫画キャラとしての化学反応を起こしてるわけですね。


 ブリーチ

 はい、折角愛染さんと戦う強力な動機が発生したのに、いきなり市丸さんとの対戦にシフトしてしまう一護なのでした。先週見直したのに速攻で裏切られたぜ。拳西さんとかやられちゃったんだっけ? もしまだ元気に行動できる人がいるなら、市丸さんとの戦いは代わってあげて欲しいなあ。一護にとって、主役としてレベルアップする絶好の機会だったというのに。それを差し置いてでも、パパンと愛染さんのマッチアップにしたかったのでしょうか。


 LOCK ON

 主人公がスゴ腕のカメラマン(という設定)だというのも、ヒロインが彼に写真を取られることをまんざらではないと思っているのも、両方とも読者は既に承知しているわけで、それをあらためて強調するだけに留まったセンターカラー付き前半15ページには、果たしてどのような意味があったのでしょうか。新たに登場した要素である、担当編集者とレフ板も、結局大したドラマを生みだしてくれなかったしなあ。
 あえて良かった点を捜すのなら、主人公がプロカメラマンとして仕事してるシーンが登場したことにより、スゴ腕カメラマンという設定にエピソード的な裏付けが発生したということかな。まあ、そのあまりにもプロっぽくない挙動の数々で帳消しになってる気もするけど。レフ板試したことすらないって言っちゃってるしね(一話で登場した雑誌の写真なんかを見ると、レフ板使ったことないとかありえないと思うんだが)。

・ヒロインその2が騙されるシーン
 こんな普通のアーケードっぽいところでストリートスナップ撮る漫画に、リアリティもへったくれもない気はしますが……うん……ねえ……。


 サイレン

 戦闘に入ってから気がついたけど、そういえば、ここでエルモアウッドが戦死したとしても、現代世界で原因となった出来事を潰せば(犯人を殺害など)死んだはずのメンバーが復活した世界に修正されるわけで、先週のアレはその前振りだったのかもしれませんね。というか、そうとしか思えなくなってきた。エルモアウッドが死ななかったとしても、幼きアゲハの甥っ子とかは相当に危ない。ぜってー誰か死ぬって、これ。緊張感出てきたなあ。

 ただ、それをさておいても、やっぱりアゲハには悩んでみて欲しいな。テーマとしては、なかなか美味しいじゃないですか。未来の人間を死なせて、「助けるには未来を変えるしかねーんだ!」と、なし崩し的に時間改変を正当化させて終わらせるには、ちと惜しい。でも、ジャンプの色じゃないか。現代世界で弥勒を放っとくわけにもいかんし。


 トリコ

 せっかくトミーさんが産み出した切り札はしかし、戦局とはあんまり関係なく復活させられた大陸のボスと共に、どっかへ旅立ってしまったのであった……。
 これは……どうなんだろうか。トミーさん体力消費した甲斐がないにも程があると思うんだけど。
 ただ、本筋であるトリコとトミーさんの対決は決着がついてしまっているわけで、お話を無駄に長引かせないという意味では良いのかもしれない。逆に言うと、それぐらいしか良い点が見当たらないわけですが。
 GTロボがスープを奪取しているわけですし、本当、切り札は温存したまま帰っちゃえば良かったのになあ。副料理長クラスの底も見せてしまったし。

 本編とは全然関係ないけど、鉄平の仕込み爪を見てると、なんかもぞもぞした気分になっちゃうね。爪剥がれるんじゃないの? 痛くないの? と、余計な心配をしてしまう。

・失われたスープ
 あの小型GTロボが持ってたケースはどっから出したのかと思ってたけど、多分あれ、小松がスープを収めたところを奪われたんですね。
 だとすると、小松は本物のスープを味見した可能性が高いわけで、こっからグルメタウンに帰還し、味を再現して見せる流れでしょうか。


 ぬらりひょん

 サブキャラメインのエピソードなため地味な印象はぬぐえませんが、毛倡妓のお叱りを通じて、しっかり首無の成長物語をやってくれています。本当に地味だけど、丁寧なお仕事。地味だけど。
 なんて書いたけど、キャラ資産なんてのは積み立てなければどうしょうもないわけで、本当に良い仕事だと思います。地味だけど。

 ドラマ面で重要なのは、むしろラストの敵軍描写でしょうか。あれだけ無敵だった羽衣狐様に、めっちゃ死亡フラグが立っています。ぬえ誕生の瞬間、出産で弱ったところをずんばらりとか、普通にありそう。で、やや子は夜雀がさらっていくと。


 スケットダンス

 ギャグで誤魔化してるとはいえ、かなり強引に(不自然に)特製ドラッグを飲ませるなあと思ったら、入れ替わりネタををやりたかったのか。入れ替わりネタや性転換ネタは、困った時にいつでもエピソードをひねり出せるギャグ漫画家救済の神器なんだし、他にいくらでもエピソードを作れそうな修学旅行と絡ませる必要はなかったんじゃないかな。

 それとも、最近のサーヤに対するプッシュぶりから考えて、ひょっとしてヒメコ(inボッスン)にサーヤが恋愛相談をするとか、そういうのを考えてるんでしょうか。……うん、書いててそれしかないような気がしてきた。十中八九それだな。もしくはボッスン(inヒメコ)に告白するんだ。
 この漫画で恋愛ネタなんて、少なくとも俺得ではないなあ。


 ハンター


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 プフさん頑張ってるんだけどなあ。どうにも試みが空回りしちゃってます。すっごいかわいそう。敵の幹部が命がけでテーブルゲームを片づけようとするって、字面だけだとものすごいシュールさだ。


 バクマン。

 港浦さんの駄目さが有頂天でとどまる事を知らない……! 反省するのは良いとして、その結果が先輩の言いなりじゃあ、何の意味もないぜよ。
 その辺は亜城木コンビも気付きつつある描写があったし、何かしらの考えがあってのことなのでしょうが、本当に落とし所が思いつかんなあ。港浦さんが人事異動にあって、服部さんが再び担当になるくらいしか思いつかんぞ。

 あと、アジの開き+味噌汁というご馳走に向けて質素とかのたまうシュージンはくたばればいいと思いました。連載開始から不快感を覚えることは数あれど、ここまで明確に死ねと思ったのは初めてだぜ。

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by ejison2005 | 2010-04-05 06:19 | ジャンプ感想