週刊少年ジャンプ 10年 17号 感想
 リボーン

 新シリーズ突入の第一回目らしい、これまでのおさらいと、異分子の乱入によって構成されるエピソード。
 まあ、正直、異分子として乱入してきた皆さんに関しては言いたいことが山程ありますが、これに関してはもはや、ツッコむだけ野暮、という気もする。いや、僕がもう積極的にスルーしたくなってるだけなんでしょうが。しとぴっちゃん登場シーンにおける、僕のページめくり捌き、見せられるもんなら見せてやりたかったぜ。

 至門中学の皆さんに関しては全力スルーすることとして、今回のエピソードで気になるのは、白蘭さんに対してあれだけの啖呵を切ったツナが、未来での冒険を経て成長した姿を一切見せることはなく、未来編どころか第一話以前のダメツナへ華麗にリ・ボーンしてしまっていること。
 や、別に今回の話を通して、「ツナは安心してダメツナしていられる日常を取り戻したんだよ」と、主張したかったと言うのなら、それはそれで有りだったとは思うんですけどね。しかしながら、今回のお話では、おそらく今シリーズにおけるラスボス的な役回りなのであろう、古里少年を称して、「昔のツナそっくり」としています。で、あるならば、少しはツナが成長しているところを見せないと駄目なんじゃないの~?
 ラストの不良達にボコられるシーンも、死ぬ気の炎を使うなり何なりして、むしろ不良達をボコるか、追っ払うかくらいはして欲しかったなあ。古里少年をダメツナのメタファーとして機能させるのなら、ここは過剰とも言えるくらいに、現在のツナの優秀さを強調しても良かったと思う。


 ナルト

 いや、ナルトはちゃんと説明するべきだと思う。ほぼ間違いなく、今がその「言うべき時」ってやつだよ。分かった! 百歩譲ろう! 僕たち読者には開示してくれなくてもいい! 「あのね……」でフェードアウトしてくれて構わない! だから、てめーの自己判断で黙ってないで、さっさと周りのIQ200達に相談するんだ……!


 ワンピースコ・ビ・イ・ノ・コ・エ

f0029827_1745876.jpg

 うわ、これは気持ち悪い。いや、コビーの泣きヅラがなんかもう色々とやりすぎていて、絵面として汚らしいという意味合いも勿論ありますが、唐突に「命がもったいない!」とか主張させて、それを主人公が旅立つ動機を生んだ人物であり、作中内で全肯定されるべき存在であるシャンクスに褒めさせるという流れが、最高に気持ち悪い。その流れを作り出すために、コビーが脈絡なくニュータイプ能力に目覚めたり、これだけの激戦の中、あっさり赤犬さんのところへ辿り着いちゃったりしているのには、悲しみを覚える。

 いや、もう、本当、ここまですごい盛り上がりながら読んでたのに、一瞬でクールダウンさせられてしまいましたよ。凄くもったいないと思う。
 これが、ルフィとの友情とか、海兵である自分の立場とかに葛藤し、悩みぬいて止めました、とかなら、全然共感できる余地はあったと思うんだけどね。この流れだと、僕には「突如として謎の超能力(空島のアレ?)に目覚めた結果、何百何千もの断末魔をダイレクトアタックで受けてしまい、とち狂った行動に出てしまいました」という風にしか受け取れないんだけど、何か他の解釈ができる人がいたら、是非教えて欲しい。


 ブリーチ

 まあ、言うまでもなく壮大な後付け劇場なわけですが、しかし、それを踏まえた上でも、一護のこれまで歩んできた人生全てが愛染の画策によるものだった、というのは悪くないと思います。
 何故なら、これによって(ようやく)、愛染と一護との間に因縁らしい因縁が生まれたから。
 これまでのお話だと、確かに一護から見て愛染は倒すべき存在でしたが、それは警察官がドロボウを見て捕まえようとするのと、同じようなものでした。主人公にとって、ラスボスが世の中に存在する、不特定多数の悪意と何ら変わりのない存在だった、ということです。
 が、今週行われたスーパー演説タイムの結果、一護にとって、愛染を倒す行為は、これまで知らず操られるがままだった自分の人生に、決別をつける行為となった。ラスボスが、主人公をステップアップさせる上で必要不可欠な障害としての意味合いを持つようになったのです。
 そして、基本的に物語とは、漫画とは、主人公が成長していく姿を描くもの。で、あるならば、この変化がどれだけの意味を持つか、語るまでもないでしょう!

 本当、愛染さんが新八を捨てた辺りで、実はこういうことだったんだよ~としておけば、今頃この漫画に対する印象はかなり変わったと思うんだけどね。順当に一護がパワーアップしていく過程で、「でもこれは相手の思い通りかもしれないんだよな」とか悩めたわけだし。
 まあ、そこら辺は、今後の活用に期待しましょう。出したからには、きっと! おそらく! 多分! 作劇に活かす気があるはずだし。


 黒子のバスケ

 NPC対NPCという、大変おいしいシチュエーションですが、いかんせん、海常高校には死臭が漂っているからなあ。キャプテンに至っては、一生懸命「絶対強者に踏みつぶされる弱者」フラグを立てている始末だし。メタな話をすると、主人公が一度は破った相手が、主人公に勝った相手へ勝利しちゃうと、訳わかんなくなっちゃうし。

 そんなわけで、普通にやっちゃうと海常高校が善戦しながらも徐々になぶられていくようなお話にしかならないわけですが、そこはせっかく紙数を割くわけですから、黒子達が青峰打倒のヒントを見出せるような、次につながる展開を期待したいところです。


 スケットダンス

「どうせ陰で練習するんでしょ」
 え……いや……ちょ……君らがそれを悟っちゃったら駄目でしょ……。サーヤが自分からワビ入れてくるまで、頑張って突き放してあげて……! そうじゃないと、今回のエピソードを経て精神的成長を遂げたってことが読者に伝わらないでしょ……!

 そんなわけで、これだとサーヤは本当に縄跳びが上手くなっただけで、精神的には前進してないんですよね。大縄跳びなんてのは、集団行動の比喩に過ぎないわけで、要するに今回のお話は、クラスの中で浮きがちだったサーヤが、協調性を身につけるエピソードであるわけです。そしてそれに対する篠原先生のアンサーは、
「所属する集団に自分から喧嘩売って、居心地のいい少人数グループでぬくぬくしていたら、なんか協調性が身に付いた」
 と、いうもの。そりゃあ、色々違うでしょう。僕としては、喧嘩売ったことに対する謝罪が必要なんじゃないかと思うなあ。


 アラタのツクモガミ(読み切り)

 姫の子孫はヒロインの方なわけだから、主人公は開始一ページ目で石につまづくとかで死亡し、ヒロインの方が印籠を受け継いどけば良かったと思うよ。

 いや、本当に、何百年も前に活躍していた(=何百年も前の何がしかと主人公を対比させる宿命を背負っている)ガジェットを手にした主人公の決断が、「俺は大好きな幼馴染を守るぜ!」というのは、一体全体、どのような意図に基づいたギャグなんだろうね。だったら別につくもがみモチーフじゃなくてもいいじゃない! ロケットランチャーでも撃ってればいいじゃない!

 先週号の感想で頂いたコメントの中に、
>>そもそも「欲」というテーマを描きたいのか・・・?? を含めて テーマってことを考えているのか? が疑問。(最近の読みきりはたいがいそうですが。)
 というものがあったのですが、悲しくなるくらい、テーマというものをブッチしているよね。ここんところの読み切り漫画は。


 サイレン

 自分達の努力で確実に良い方向へ向かっている結果とはいえ、以前に積み重ねたものがあっさり上書きされたことに対して、アゲハが何を思うか、というのがこの展開で一番大事なところだと思うので、単なる一発ネタで終わらなければいいなあ。

 それと、なんかSF的にイッパイ矛盾が出来ちゃいそうな流れの中で、岩代先生がどのように理屈付けしていくかも気になる。頑張って欲しい。


 バクマン。

大人の事情 (Hugノベルズ)

金沢 有倖 / メディエイション


f0029827_1752622.jpg

 先週と今週との間で、編集長たちはギアスでも喰らったのだろうか。あと、「自分の描きたいものが~」と、高浜さん事件の台詞を引用して言ってるけど、連載開始前の段階では、タントこそが君達の描きたいものだったはずだから、それに対する責任は当然負うべきだよね。仮に港浦さんのカラ回りっぷりに対する同情心から決断したんだとしても、責任は回避できないよ。

 ところで、本編とは全然関係ないけど、服部さんの部屋がすごく良かったです。こういうおウチに私も住みたい。


 べるぜバブ

 普通、鉄アレイで人をぶん殴ったら警察に捕まると思うんだ……。

[PR]
by ejison2005 | 2010-03-30 17:16 | ジャンプ感想